群馬大病院問題 執刀医らが遺族に直接説明の意向

群馬大学附属病院で男性医師による腹くう鏡などの手術を受けた患者が相次いで死亡した問題で、この医師と上司だった元教授が遺族に対し、当時の手術などについて直接説明する意向を示していることがわかりました。
この問題は、群馬大学附属病院では、40代の男性医師による腹くう鏡などの手術を受けた患者18人が、術後に相次いで死亡したもので、大学の調査委員会は先月、患者中心の医療からかい離した診療のしきたりがあるなど、病院全体の仕組みに不備があったとする調査報告書をまとめています。
この問題をめぐって、遺族の弁護団は、すでに退職しているこの医師と上司だった元教授に、手術についての説明や遺族への謝罪を求めていましたが、この2人が遺族に対し、直接説明する意向を示していることがわかりました。
医師と元教授は、まずは書面で回答する形をとったあとで、直接説明したいとしているということです。
医師本人は去年、NHKの取材に対し、「まずは遺族に当時の対応などを説明し、謝罪したい」と話していました。
弁護団の梶浦明裕弁護士は「医師や元教授からの説明は、遺族が長く望んでいたことで、ようやくという感じだ。真摯(しんし)に真実を話してもらいたい」と話しています。