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2016-08-14

祝『絶対王者』という用語の日本語内定着!…だから確定しよう、この言葉の由来は?発明者は?/おまけで「滑舌」も調べたい

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【日曜民俗学

原沢vsリネールについては格闘技的、スポーツ的…あるいはアングル的(笑)にも語りたいことはもちろんあるけど、この機会に言っておかなきゃ、調べなきゃならないことがある。

まずこの動画付きニュース

柔道男子100キロ超級 原沢が銀メダル

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160813/k10010633781000.html

記事のほうでは書いていないけど、動画の音声、23秒前後を聞いて。

相手フランスのリネール 6年間無敗の絶対王者です。』

一番日本語としてはお堅い、まるで溶岩石のように凝り固まったNHK!!が、一何オフィシャルのゴールデンタイムニュースの中で絶対王者という言葉を使ったのである!!!

これ、記録しておかなきゃいけません。

NHKを離れても、このオリンピックで私が耳にしただけで

柔道のリネール以外に

水泳フェルプス

そしてわが日本の、体操内村航平……これらに、「絶対王者」という呼称を付けた報道は、かなりお堅い媒体も含めて散見できたはずだ。

まだ、辞書採録を残しているが、それをおいても『絶対王者』という新語流行語に「祝・日本語定着!」の当確のバラをつけてさしあげてもいいだろう。


そして……

今ならまだ間に合う!「絶対王者」という言葉発明者を特定したい!「あのひと」でいいのか?


実は、私はこれを語る資格がちょっとある。

とあるところで、歴史が誤って伝わりかけたのを、修正するお役に立ったことがあったのだ。



2008年 7/9 ラジオJ-WAVEPLATOn』に登場した放送作家某氏が、ナビゲータの、アンジャッシュ渡部建とこういうやり取りをした、と音声や記録に残っている。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm3912719

D

聞き手:キャッチコピーなんかで言うと、ちょっとこれは我ながらよかったんじゃないかな、というのは?

某:我ながら? これはそうですね、あの、ヴァンダレイ・シウバの「絶対王者」っていう言葉をつけたときに、ふつうは「絶対的王者」とか、そういう感じだったなんですけど、なんかその感じが彼の顔というか、そのほうがいいかなと思って。

日本語としてはあまり正しくないんで。でもまあ、逆にそういうギャップのほうがいいかな、とつけたら、それがいい感じになってきて。

それで去年ですね、日本テレビを見てたら、日本テレビサッカークラブワールド選手権で「絶対王者へ」ってコピーが出てたんですよ(笑)

 

聞き手:あらら、盗られちゃいましたね。

 

某:そうなんですよ、版権とっておけばよかったかなって(笑)

 

聞き手:確かに絶対的王者より「絶対王者」のほうがなんか強そうですよね。

 

某:そうですね、強引な感じがありますよね。

しかし、自分はこれらの記事異論を発した。コメントなども多く寄せられた。

http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20080712/p4

私の記憶では小橋建太が当初「絶対王者」と呼ばれ、それが流用されてシウバもそう呼ばれるようになった・・・という展開だったと思ったのだが気のせいだったか。

いや、俺はホントは「小橋が最初だろーが!嘘つくんじゃねーよ!」ともっと強くツッコミたいのだが、何しろ相手があまりにも自信満々に断言するから「え・・・?小橋が最初だと思うんだけど…違うのかなあ…?」と弱気にさせられた(笑)

資料を持っていて、この問題に答えを出せる人はご一報を。

http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20080713/p3

(コメント欄情報再構成)

ダイス 2008/07/12 10:08

小橋絶対王者と初めて呼んだのは秋山準で、少なくとも2004年7月NOAHドーム大会時点ではあった言葉

(参照url  http://sportsnavi.yahoo.co.jp/fight/other/column/200407/at00001333.html

小橋GHC王者になったのは2003年3月(最後の三沢戦@日本武道館)で、ヴァンダレイが2度目の桜庭戦を制し、ミドル級王者になったのは2001年 11月だから、ヴァンダレイが先もありえるかなあ。2003年ミドル級GPの中で“絶対王者”という言葉が使われていれば、村上アナ(※ママ)は恥知らずじゃないということになるかと。

ただ桜庭戦後GPまでのヴァンダレイの対戦相手田村、ミルコ、岩崎金原であります(笑)


えいじ 2008/07/12 12:30

僕も秋山準が言っていたと記憶しています。

他であまりに使われるので苦笑交じりに「商標登録しておけばよかった」というような発言を復活前の日記で書いていたような…。


geometric 2008/07/12 16:48

スポナビで過去記事を追いましたが(大会詳報のみ)、最も古い記述はこれですね。

http://sportsnavi.yahoo.co.jp/fight/pride/live/200506/26/a08.html

PRIDE GP 2005 2nd (2005.6.26)です。半袖柔道着の中村カズをKO葬で仕留めた試合に出てきます(記事試合経過の最下段)。

これ以前の表記は、“絶対”抜きの王者です。“主食日本人”や“日本人キラー”です。動画煽りや実況を確認できると良いのですが。どうも男祭り2004−SADAME− 後についた呼称のようです。おそらく2005年前半なんじゃないかと。


lutalivre 2008/07/12 18:16

ちょっと調べてみましたが、2004年10月のランペイジとのタイトルマッチで、煽りVの中で「PRIDE絶対王者ヴァンダレイ・シウバ」と紹介されています。直前の8月の近藤戦では普通に「PRIDEミドル級王者」です。煽りVの中ではランペイジ戦が最初かもしれません。


life 2008/07/12 18:47

2003 年3月に獲得し防衛ロードを歩んでいた小橋絶対王者と呼ばれたのは恐らく2004年頭から半ばで、2004年7月時点で言われたのは間違いないと。シウバの場合ミドル級王者獲得してからも、対戦が日本人ばかりで批判されていたので、2003年11月のGP制覇以降である事は間違いない。

そう思って、シウバスレ2003年11月から2004年7月まで「絶対王者」で検索したが、ヒットは0。やっぱり秋山発言小橋を称したものが元祖ですね…


実は、発言した放送作家ご本人もその後、某所で自分造語者、という発言修正されている。

もとより「日曜民俗学」として探求しているだけで、批判攻撃をする意図はない。大きく広めるのに貢献された方…つまり初期から積極的に使っていたかたであり、やや記憶あいまいになったのであろう。



ただ!!!

「うーん、辿ってみると、この新語の命名者・発明者は秋山準で、小橋建太を指して言ったらしいね」

秋山本人も、自分造語者だと自認しているみたいだね」


という”噂”や”推測” の情報は、この時あつまって満足したのだけど、もう完全に疑問の余地ない「動かぬ証拠」はないのだ。

プロレス格闘技は、創刊号から専門誌をそろえているとか、オンエアは全部録画している、というツワモノがいる。

そういう人の協力を得て

・「絶対王者」という言葉活字や音声記録に残っているものの、一番古い資料

・だれが、どのメディア造語したのか?の特定(の資料)

・上と、半ばかぶるが、秋山準造語だという有力説は真実だとしていいのか?その資料(証拠)


ここを確定したい、と8年前、詰めが甘くて途中で放り出した話を確定できればと思います。

リオ五輪報道をもって「日本語に定着した!」と実感したゆえ、そうしたいのです。

そして…ささやかな望みです。

ウィキペディア絶対王者」に、造語者と初出を追加してやりたい。

ご協力をば。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B5%B6%E5%AF%BE%E7%8E%8B%E8%80%85


こちらとも連動する。

絶対王者」という言葉の初出年代、造語者や初出媒体を教えてく… - 人力検索はてな http://q.hatena.ne.jp/1471104525




まったく余談。「滑舌」という言葉日本語に定着しつつ、辞書にはまだ収録されてない新語!この歴史も以前途中まで追ったのだが…

http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20150604/p3

から転載

2008年記事で「滑舌(この言葉業界用語なのかしらねIMEには単語登録されていない)」と書いていました。

http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20080828

【追記】コメント欄より

fullkichi1964 2015/06/05 01:58

「滑舌」、昭和62年第8刷の日本国語大辞典小学館)にもなし。全10巻にも及ぶ大著なので、これに載ってないということは「昭和の日本語には滑舌なる語はなかった」と言い切って良さそうです。

ちなみにデジタル大辞泉では、

https://kotobank.jp/word/%E6%BB%91%E8%88%8C-464382

アナウンサー俳優などが口の動きを滑らかにするために行う発音練習

であって、発音・喋りの滑らかさそのものではないと……。

このあたりも語源とともに確認の要がありそうですわ。


みちん 2015/06/05 09:15

Googleブック検索

言語生活, 第16〜21号、筑摩書房, 1953

ういろう外郎売というのは、言いにくい言紫を意地悪く列べ立てたものを売」という滑舌法などがあります

改造, 第35巻、第4〜6号、改造社, 1954

>「よく舌がまわるわねえー滑舌法なら八十五點だな

現代演劇論大系 第7 (俳優基礎訓練)、五月書房、1950

>在来までの滑舌法のように、云いにくい文章を習練によって

辞書にないことば面白読本, 第 1 巻

辞書にないことば研究会 主婦と生活社, 1984

>「舌もじり」は「滑舌」ともいうが、平安朝のころからあったといわれ意外に歴史は古い,

>特に盛んだったのが江戸しゃれかわらばん時代で、洒落本瓦版にも登場した

この「滑舌」も、実はウィキペディアにすら項目がない。

アナウンサー商売や、物売り、啖呵売の世界で言われたものらしいが、もとは「練習法」のことだったのではないか…

というような謎が出たところで、放り出している。


こういうのって、図書館レファレンスに聞けばわかるのかしら??

gryphongryphon 2016/08/14 01:22 格闘技、プロレス界隈から出てきて定着した日本語も、近年ではなかなかないので、ついかわいがってしまうのでした。

ちなみに俺の肌感覚で定着しつつあるな、と感じるのは
秒殺、マウントとる(これは動物行動学由来かもだが)、タップ…まあ小粒かな。

uemuem 2016/08/14 14:54 心が折れる、というのはエンセン井上発祥じゃないでしょうか。

船越船越 2016/08/14 23:30 一般的に「心が折れる(心を折る)」は、井田真木子の『プロレス少女伝説』で紹介された神取忍の言葉が初出とされてますね。
同書が1991年、エンセンの修斗デビューが1995年なので、エンセンの方が先ということはないのではないでしょうか。

今では、プロレスにも格闘技にも興味がなさそうなふつうの若い女の子が使っているのも見かけるような日常的な表現になっていますが、その伝播過程に興味があります。
プロレス好きのお笑い芸人がテレビやラジオで使用→徐々にお茶の間に……というのが、ありそうな感じかなあ。

ななしななし 2016/08/15 18:19 「しょっぱい」は定着したといっていいのだろうか。元は相撲だけどね。
「ガチンコ」はもう死語になった感は有るけど。

gryphongryphon 2016/08/16 00:54 そのへん、ブログでも何度か記事にしたことあるなあ
「新語サバイバル」を潜り抜けて定着したのはえらいのだ。

http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20111224/p2