安倍首相、靖国に玉串料=高市、丸川氏が参拝−超党派議員は集団で
首相の終戦記念日の靖国参拝見送りと玉串料の奉納は4年連続。靖国参拝に反対している中国、韓国に配慮した。9月に中国・杭州で開く20カ国・地域(G20)首脳会議の際に合わせて調整している日中首脳会談への影響も考慮した。
首相は15日午前、東京・三番町の千鳥ケ淵戦没者墓苑で献花。この後、政府主催の全国戦没者追悼式に参列し、式辞を述べた。
菅義偉官房長官は記者会見で「靖国に参拝するか否かは首相が適切に判断する事柄だ」と説明。「閣僚の私人としての参拝は、個人の信教の自由に関する問題で、政府として立ち入るべきではない」と語った。尾辻氏は集団参拝後の会見で、首相の参拝見送りについて「国益での判断というなら理解していただける」と述べた。
山本有二農林水産相は15日の記者会見で、6日に靖国を参拝したことを明らかにした。今村雅弘復興相も11日に参拝を済ませた。
また、首相側近の萩生田光一官房副長官は15日午前に参拝。「大戦で犠牲となられた先人のみ霊に哀悼の誠をささげた。恒久平和への誓いを新たにした」と記者団に語った。
これまで終戦記念日の参拝を続けてきた稲田朋美防衛相は、自衛隊部隊視察のためアフリカ北東部ジブチを訪問中で、15日の参拝を見送った。稲田氏が会長を務める自民党議員による「伝統と創造の会」のメンバーは同日参拝した。