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(14日、リオ五輪陸上男子100メートル決勝)

 NHKのリオ五輪ホームページにある「バーチャルトラック100m」では、8Kスーパーハイビジョンカメラでの撮影によるスピード解析が行われ、そのデータが公開されている。

 それによると、決勝のボルトは75メートル地点で最高速度となる秒速11・85メートルに到達。ガトリンの最高速度は55メートル地点で、秒速11・62メートルだった。先行したガトリンが55メートル以降に減速する中、ボルトは加速を続けたということになる。

 日本勢の走りを見ると、スタートから中盤までを得意とする山県亮太は、準決勝では後半の減速を抑え、自己最高の10秒05を記録した。ケンブリッジ飛鳥は、準決勝ではスタート直後の加速が遅れた上に、最高速度を上げきれず。後半型の持ち味を発揮できなかった。

 日本陸連の科学委員会では、9秒台を出すには、最高速度は秒速11・6メートル台が必要と分析している。NHKの計測方法とは違うので、一概に比較はできないが、今回の日本勢は最高速度がそこまで達しなかった。

 陸連科学委の計測で、追い風参考ながら秒速11・6メートル台を出したことがある桐生祥秀だが、今回はその爆発的なスピードを出すことはできなかった。(データはNHK提供)