連続テレビ小説 とと姉ちゃん(115)「常子、商品試験を始める」 2016.08.15


(常子)始めましょう。
新しい雑誌作りを。
常子たちの作った「あなたの暮し」は直線裁ちをはじめ毎日の暮らしに関わる実用的な記事を掲載。
戦後の庶民に広く支持されました
(一同)乾杯!
鞠子も経理の水田と結婚し常子は「とと姉ちゃん」としても充実した日々を送っていました
ただいま帰りました。
(鞠子)お帰りなさい。
(君子)お帰りなさい。
おばあ様こんにちは。
(君子)こんにちは。
どう?きれいでしょう?触れない。
とってもきれいなのに。
あっ…。
きれいなのはこの筒の中に入っていてそれは取り出せないし触れないのよ。
でも触りたい!
(君子)何だかちっちゃくなった常子みたい。
そう。
だんだん似てきてて。
この前なんか虹を近くで見たいって屋根に上ろうとしたんです。
まあ!本当そっくりね。
はい。
(君子)アハハハハハ!・「普段から」・「メイクしない君が」・「薄化粧した朝」・「始まりと終わりの狭間で」・「忘れぬ約束した」・「花束を君に贈ろう」・「愛しい人愛しい人」・「どんな言葉並べても」・「真実にはならないから」・「今日は贈ろう」・「涙色の」・「花束を君に」・「花束を君に贈ろう」・「愛しい人愛しい人」・「どんな言葉並べても」・「君を讃えるには足りないから」・「今日は贈ろう」・「涙色の」・「花束を君に」
このころ日本は敗戦直後のどん底の時代がうそのように未曽有の好景気を迎えていました
「本日は現代の『源氏物語』だと話題の恋愛小説『蒼い葡萄』の作者五反田一郎さんにお話を伺います」。
(五反田)「どうぞよろしく」。
「え〜まず直川賞を受賞した心境をお聞かせ下さい」。
「ハハッそうですね。
大変光栄に思っています。
恋とは一人で落ちるもの。
愛とは二人で育むもの」。
この作家さんすてきじゃない?え〜キザよ。
(五反田)「つまり僕が表現したかったのは依存ではなく共存の美という事なのです」。
ちまたには物があふれ始め洗濯機冷蔵庫テレビのいわゆる「三種の神器」も登場。
給料の何倍もする新商品の発売合戦が過熱し日本は大量消費の時代へとさしかかっていたのです。
しかし利益のみを優先させた粗悪で危険な国産品や食品が出回る事も多く消費者にさまざまな被害が及ぶ事もありました
おはようございます!
(一同)おはようございます!
あなたの暮し出版は創立から9年発行部数は15万部を超えビルの2階全てを借り切るほどに好調でした
(花山)なってない!何度言わせるんだ!よい文章というのは読んで分かりやすいかどうかだ。
妙に凝った表現など…。
「自分に酔っているだけ」ですよね。
分かってるならやりなさい!すみません。
君もだぞ!一度出したプランを二度出すな。
はい。
やり直し!はい。
(緑)常子さん。
はい。
今回もうれしいお便りたくさん頂きましたよ。
愛媛の宮地さんですね。
いつもありがたいですね。
(水田)早速愛読者カードにまとめておきますね。
お願いします。
これは常子の意見で取り入れられた愛読者カードです。
定期購読者の情報をまとめたもので発売前の宣伝はもちろん季節ごとの挨拶も送り読者と交流を図る事で雑誌の売り上げの安定につながっていました
おはようございます。
(一同)おはようございます。
おはようございます。
(美子)簡単でしょ?はい。
寿美子さん仕事は慣れた?はい。
憧れの「あなたの暮し」に携われてとても光栄です。
ありがとう。
頑張ってね。
はい。
島倉さん。
(島倉)はい。
松波先生から原稿頂いてきました。
ありがとうございます。
助かります。
織江さんあとお願いします。
社員の数も20人近くに増え新人だけでなくベテランも含め多くの人材が集まっていました
(扇田)本木さんご用意できましたよ。
はいはい。
よいしょっと。
(シャッター音)えっ?撮る前に言ってあげて下さいよ。
心の準備っていうのがありますよね。
準備なんかされたらええ写真は撮れまへん。
あっ邪魔や邪魔や。
意識せんでもいいから…。
あっその顔!いいねいいね。
ええよ〜。
よし!うん撮ってみよう。
(花山)常子さん。
はい。
ちょっといいか。
はい。
すみません。
万物が目まぐるしく変化していく今台所に注目してみてはどうかと思うんだ。
台所ですか?今まで台所は家の隅っこや薄暗い場所に追いやられていたが主婦が大半の時間を過ごす場所だろ?本来もっと明るく家庭の中心にあるべき場所なんだ。
「台所をもっとこうしたい。
この方が便利なのに」という思いを多くの主婦の読者たちが抱えている気がする。
確かに。
そこで方々の台所を取材し蛇口や流しの形などどのような台所が使いやすいのかを記事にしたらどうかと思うのだが常子さん担当してくれないか?はい。
是非やってみたいです。
すぐに手はずを整えて取材してまいります。
ああ頼むよ。
はい。
花山さん。
ありがとうございます。
ん?一緒に雑誌作りを始められて本当によかったと思ってるんです。
具合でも悪いのか?いいえ。
先日読者の方から自分は家庭に入る道を選んだが出版社の社長編集者モデルとして働く小橋さんに自分を重ねて応援しているとお手紙を頂いたんです。
ありがたい事ですよね。
そんなふうに思って頂けるのは。
うんそうだな。
若い頃は男性社員のお手伝いをする事が女性に与えられた仕事だと思っていました。
だからこうやって自分が思いついた事ややってみたい事を実現できているのはとても恵まれているなと感じているんです。
でもそれは全て花山さんのおかげです。
いつも時代の先を見ている花山さんとだからこうやって世の中に受け入れて頂けたんです。
だが油断はできんぞ。
我々は戦後物のない状況の中庶民の豊かな暮らしを取り戻そうと雑誌を作った。
それが今少しずつ実を結び豊かで美しい暮らし方を読者にきちんと提供する事ができたという自負がある。
だからこそ次の一手が肝心だ。
住まいも衣服も食べ物もあらゆる物が行き渡るようになった新しい時代に「あなたの暮し」が読者に提供すべき知識は何なのか。
それを見つけられない限りすぐに読者に飽きられるぞ。
はい。
すみちゃんもはみ出ないようにね。
はい。
手気を付けて。
はい。
忘れ物はありませんか?あらへんがな。
ほんまにうるさいな島倉君は。
本木さんこれは?これは別やけどな。
ヘヘヘ…。
そろそろ行きましょうか。
忘れ物ないですか。
(寿美子)あっ!あ〜壊れちゃったわ。
すみません。
私が厚地の生地ばかり縫ったから…。
そうじゃないわ。
年代物だものこうなるのも時間の問題だったのよ。
浜松にいた頃からのものだしね。
うん。
どうしましょうか。
作業上1台だけでは…。
これは修理に出してもう一つ新しいのを買いましょう。
いいの?洋服作りに欠かせないものでしょ?新製品も出たみたいだしそろそろ新しいのを買わなくちゃね。
じゃあ私が選んでくるわね。
うん。
慎重にお願いね。
はい。
(寿美子)すみません…。
大丈夫大丈夫。
あの…あなたの暮し出版の者ですが…。
はい。
あのですね…。
お…お宅の…お台所を見せて頂けませんか?
(女性)えっ?け…結構です!あ…あっ!宮本さん…奥さん!あかんなあ扇田君。
断られてばっかりやないか!いやだって普通に台所を見せてほしいと言っても警戒されるばかりで…。
あの…何か?お庭のお花がとてもきれいでしたので。
あらそう?はい。
見とれてしまいます。
フフッ。
こんな花でよかったらいくらでも見ていって。
ありがとうございます。
失礼します。
きれいですね。
そうかしら?ええ。
うちの庭にもこんなお花植えてみたいですが仕事の合間だとお手入れって難しいですかね。
あらお仕事されてるの?はい。
あ…あの私「あなたの暮し」という雑誌を作っておりまして。
ああはいはい。
台所の取材でこの辺りを回っていたんですがどこも断られてしまって…。
それはお気の毒ね。
うちでよかったらどうぞ。
本当ですか?ありがとうございます。
さあどうぞどうぞ。
(女性)どうぞ。
さすがや…。
一時はどうなるかと思ったけど社長様々やな。
運がよかっただけです。
この辺りに来て正解でしたね。
ええ。
新しい家も多いですし台所も新しいところが多かったですね。
日本も豊かになってきたという証拠かな。
(扇田)本当ですね。
こうして新企画の台所特集の取材は少しずつ進んでいきました
(扇田)もう戻ります?う〜ん…。
あ…じゃああと一軒だけ。
常子さん。
はい。
あそこはどうやろ?はい。
かわいいね。
その赤い傘。
いいでしょう。
青葉のお気に入りなの。
青葉ちゃんっていうの?お兄ちゃんは?大樹。
いい名前だね。
大樹君はいくつ?8歳。
青葉はね…。
5歳?フフッ5歳か。
この子どもたちとの出会いが「あなたの暮し」の代名詞となる企画の誕生につながっていくのです
2016/08/15(月) 08:00〜08:15
NHK総合1・神戸
連続テレビ小説 とと姉ちゃん(115)「常子、商品試験を始める」[解][字][デ]

昭和30年。日本は好景気に湧き、人々の購買意欲は高まるばかり。常子(高畑充希)は花山(唐沢寿明)の提案で理想の台所を求めて取材に出ると、傘で遊ぶ女の子に出会う。

詳細情報
番組内容
昭和30年。戦後となって初めての好景気を迎え、世間は購買意欲に湧いていた。「あなたの暮し出版」は順調に雑誌の売り上げを伸ばし、社員の数も増えて活気づく。しかし、常子(高畑充希)と花山(唐沢寿明)は、モノが増えつつある時代に新たに読者に役に立つ企画を模索する必要性を感じていた。そこで、常子は理想の台所を求めて各家庭を取材することに。その取材の途中、常子は傘で遊ぶ女の子と傍らで見守る男の子に出会う…。
出演者
【出演】高畑充希,木村多江,相楽樹,杉咲花,伊藤淳史,及川光博,唐沢寿明,【語り】檀ふみ
原作・脚本
【作】西田征史
音楽
【音楽】遠藤浩二

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
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日本語(解説)
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