細川忠興の妻・玉(細川ガラシャ)を演じる橋本マナミさん。
役柄、そして、自分を語ります!
19歳の時に『武蔵 MUSASHI』(2003年)の千姫役として、初めて大河ドラマに出演させていただきました。その時は未熟だったので、戸惑いがあり、場になじめなくておどおどしてしまったことを覚えています。『武蔵 MUSASHI』の時はセリフがなかったので、「セリフがある役で、またここに戻ってきたい」と思い、そこから日本舞踊や着付けを習い始めました。ですから、2回目の出演の連絡をいただいた時は、夢のようで本当にうれしかったです。
歴史好きの父に「玉(細川ガラシャ)を演じることが決まった」と言ったら、「皆がやりたがる、素晴らしい役だ」と、飛び上がるほど喜んでくれました。
役を自分に入れる作業は大変ですが、素晴らしい方々に囲まれ、たくさんの刺激を受けています。13年ぶりの大河ドラマ出演となりますが、ずっとバラエティーに挑戦して度胸は鍛えられてきたので、変な緊張感を抱かずにすんでいるかもしれません(笑)。長澤まさみさん(きり役)とのシーンが多いのですが、皆さんがどのようにして役を作り上げていくのか、遠くから見て研究しています。まだまだ学び足りないので、もっと学んで、いろいろな役をやれればいいなと思っています。
私自身はガラシャについて「絶世の美女」というイメージがある程度だったので、出演が決まってから関連書籍を読むなどして、いろいろと調べました。その中で、夫である細川忠興にとても愛され、仲の良い夫婦だったということを知り、感動しました。
役を自分に入れる作業は大変ですが、素晴らしい方々に囲まれ、たくさんの刺激を受けています。13年ぶりの大河ドラマ出演となりますが、ずっとバラエティーに挑戦して度胸は鍛えられてきたので、変な緊張感を抱かずにすんでいるかもしれません(笑)。長澤まさみさん(きり役)とのシーンが多いのですが、皆さんがどのようにして役を作り上げていくのか、遠くから見て研究しています。まだまだ学び足りないので、もっと学んで、いろいろな役をやれればいいなと思っています。
ガラシャを演じるにあたり、特に気を配っているのは、目線の置き方です。ガラシャの芯の強さを出したいと思い、相手を見つめるようにしています。また、凛(りん)とした雰囲気を出したかったので、口調などにも気をつけました。私は結構雑な性格で、動作も速くなってしまいがちなので、所作指導の橘先生からは「もっと玉のキャラクターを踏まえて、丁寧に」とご指導いただきました。歩き方は難しかったのですが、もともと着物が好きなので、衣裳の違和感はあまりありませんでした。
プロデューサーや監督からは「きりが悩んでいる時に出会って元気付ける役ですから、その雰囲気を作ってください」と言われていました。心の拠り所であり、オアシスのように癒やされる存在として、どっしりとした母の懐の深さ、包容力のようなものを出せたら、と思いながら演じました。
『真田丸』のガラシャは、三谷幸喜さんならではのコミカルな要素もある役柄で、自分自身が抱いていたイメージと違っていた部分もあります。きりとのやり取りは面白く、笑いをこらえながら演じるようなこともありました。本番中に長澤さんの出す空気感から、また新しい感情が引き出された時は本当に楽しくて、「やっぱり私はお芝居が好きだな」と実感しました。
ガラシャは明智光秀の娘で、細川家に嫁いでから本能寺の変があるなど、歴史の波にさらされてきた女性です。当初は気位が高かったようですが、キリスト信仰を持つようになってから、穏やかになったと、読んだ書籍に書かれていました。逆境の中から、悟りを得たのかもしれませんね。
役作りに生かせているかどうかはわかりませんが、小さい頃、家の隣に教会があり、よく遊びに行っていました。この時代らしい奥ゆかしさや人間らしさは忘れないで、達観した感じを出せればいいな、と思っています。
ガラシャは最期、忠興のために人質となるより、死を選びます。もちろん死ぬのは怖かったでしょうけれども、“忠興のためになる”という思いが強かったのではないでしょうか。ガラシャの生き方は、現代では考えられないような生き方です。でも、私は彼女の人生を知って、はかないけれど、素晴らしい人生だと感じました。私も死を捧げられるほどの人と巡り会いたいです。私の雰囲気や仕事の影響で“愛人キャラ”だと思われることが多くなっていますが(笑)、実は、好きになったら一直線に走ってしまうタイプです。一人の人を強く想う気持ちはガラシャと重なるかもしれません。なかなかそういう方と巡り会うのは難しいと思いますが、もし出会えたら、私も死を恐れないかもしれませんね。