韓国軍が有事に際し、北朝鮮各地のミサイル基地と移動式発射台を同時に大量破壊するため、射程距離300-500キロメートルの国産地対地弾道ミサイル「玄武」数百発を追加生産、配備する計画であることが14日までに分かった。韓国軍はまた、長距離空対地ミサイル、イージス艦と潜水艦から発射するミサイルなどで北朝鮮の核・ミサイル基地を立体的に無力化する「陸海空韓国型三軸体制」の構築を進めている。
韓国政府筋は「北朝鮮の核弾頭によるミサイルの脅威が目立つようになったため、『韓国型三軸体制』の構築を進めている。その一環として、玄武シリーズの弾道ミサイルの数量を大きく増やすことを決めた」と述べた。現在韓国軍は玄武2A(射程距離300キロメートル)と玄武2B(同500キロメートル)を主力弾道ミサイルとして保有しており、射程距離800キロメートルの弾道ミサイルも来年の配備開始を目標にしている。韓国軍は最大射程距離1000-1500キロメートルの玄武3巡航ミサイルも保有しており、巡航ミサイルの数も増やす計画だ。
韓国軍消息筋は「巡航ミサイルは弾道ミサイルに比べ速度が遅く、迅速な攻撃が難しいため、巡航ミサイルよりも弾道ミサイルの戦力強化に重点を置く」と説明した。
玄武2弾道ミサイルは、発射から5-10分以内に北朝鮮のミサイル基地、移動式発射台を破壊できる。今回の方針は北朝鮮が1-2年前から弾道ミサイルの奇襲発射能力を大きく向上させ、パトリオット・ミサイルや終末高高度防衛ミサイル(THAAD)などミサイル防衛システムだけでは最大1000発に達する北朝鮮の弾道ミサイルを全て防ぐことは難しいと判断したためだ。守備だけでなく攻撃型の対処能力も同時に強化する狙いがある。