韓国の与野党の国会議員10人が15日、光復節(日本の植民地支配からの解放を記念する日)に合わせて独島(日本名:竹島)を訪問する。現職の国会議員による独島訪問は、2013年に与党セヌリ党の金乙東(キム・ウルドン)議員と同党関係者約30人が訪問して以来3年ぶりとなる。日本政府は今回の訪問に対し抗議したが、議員たちは「問題はない」として予定通り訪問する方針だ。
今回の独島訪問で団長を務めるセヌリ党のナ・ギョンウォン議員は14日、本紙の電話取材に対し「独島を訪問する市民団体のメンバーたちに同行し、独島警備隊を激励するために訪問することを決めた。大韓民国の国会議員としての通常の議員活動の一環だ」と語った。独島訪問は同党の成一鍾(ソン・イルジョン)議員(忠清南道瑞山市・泰安郡選出)が最初に提案した。市民団体「独島を愛する運動本部」のメンバーたちが、自らの選挙区である泰安郡の格列飛列島から自転車で韓国本土を横断し、独島に向かうという計画を知った成議員が、与野党の議員たちに「団体メンバーたちを応援し、独島警備隊も激励しよう」と、独島訪問を呼び掛けた。格列飛列島は韓国の最西端、独島は(韓国が主張する)最東端の領土だ。
セヌリ党からはナ議員をはじめ、朴明在(パク・ミョンジェ)、カン・ヒョサン、金聖泰(キム・ソンテ)、イ・ジョンミョン、ユン・ジョンピルの各議員が応じ、野党・共に民主党からは金鍾民(キム・ジョンミン)、ファン・ヒの両議員、野党・国民の党からもチャン・ジョンスク議員が参加することを決めた。政界では、12年連続で防衛白書に独島の領有権を記載した日本に対する政治的な抗議ではないかとの見方も出ている。
日本は外交ルートを通じ抗議した。外務省の金杉憲治アジア大洋州局長は13日、在日韓国大使館のイ・ヒソプ政務公使に電話をかけ、「竹島の領有権をに関するわが国の立場に照らし、到底受け入れられず、極めて遺憾だ」と述べた。駐韓日本大使館側の関係者も、韓国外交部(省に相当)に対し遺憾の意を表明したという。これに対しナ議員は「韓国の領土を訪問するのに、日本の抗議にはあきれる。予定通り独島を訪れ、団長としての役割を全うする」と主張した。成議員も「日本の抗議は一考の価値もない」と述べた。