みずほフィナンシャルグループは個人向け融資事業で、ソフトバンクグループと提携を検討する。顧客がスマートフォンで融資を申し込み、情報技術(IT)を活用した審査で融資の上限金額などの条件を決める仕組みを想定している。金融とITが融合するフィンテックの分野で協力し、新たな顧客の獲得を目指す。
今年度内に共同出資会社を立ち上げるなどして、新たな事業を始める見通しだ。職歴などのビッグデータを分析し、上限金額や貸出金利などを個別に設定する方向。顧客ごとに細かな条件を決めることで、より多くの個人を対象にできるとみられる。
ソフトバンクグループは昨年10月、米国のオンライン融資仲介サービスのソーシャル・ファイナンス社に出資すると発表した。みずほ、ソフトバンクの両グループは学資ローンや住宅ローン、個人向けローンなどを手掛けるソーシャル・ファイナンス社のノウハウを活用する考えだ。
みずほは2016年度からの3年間の中期経営計画でフィンテックを重点事業に掲げた。新生銀行なども融資業務にITを活用する検討を進めており、フィンテックを巡る動きが広がっている。