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 宇佐市上田の駅館(やっかん)小学校(堀秀彦校長、357人)で、6年生が空襲体験者からじかに聞いた戦争の悲惨さを劇にし、下級生に伝える集会があった。太平洋戦争の末期、校区の畑田地区が空襲を受けた。「8・8駅館平和を願う日」と名づけ、8日に開いた。

 畑田地区は、特攻基地にも使われた宇佐海軍航空隊の飛行場に近い。1945(昭和20)年8月8日の空襲で建物の多くが焼け落ちて死傷者が出た。小学校は2005年に、地域の協力を得て身近な戦争体験を聞き、平和学習の成果を発表する「平和を願う日」を始め、毎年続けている。

 劇で紹介したのは元教師松永キミカさん(89)の体験。家や寺が火の海になった様子を、子どもたちなりの演技やナレーションで再現した。「戦争は人間が人間の心をなくすこと」。松永さんのこんな言葉も劇中に織り込んだ。

 松永さん役を演じた6年の鍛治裕奈(かぢゆな)さん(12)は「松永さんの話を聞いて、戦争のこわさを感じた。平和が続くことを願って演じました」と話していた。(大畠正吾)