津波被災地と被爆地。原爆で多くの命が奪われた長崎を、宮古と久慈で被災して親族が戻らない2人の高校生が訪れた。被爆者の肉声を聴き、命について考えることで、二つの地が「リンク」した。15日、71回目の終戦の日を迎える。

 2人は、盛岡白百合学園高校2年長尾佑梨絵さん(17)と、久慈東高校2年川端春花さん(16)。核兵器廃絶を願う署名を集め、スイス・ジュネーブの国連欧州本部に届ける第19代高校生平和大使に岩手から選ばれた。全国の高校生らと集めた約12万筆の署名を手に14日、福岡空港からスイスに旅立った。

 2011年3月11日。小学生だった長尾さんは、ふるさとの宮古市で津波にあった。自宅は流されなかったが、ふるさとは一変した。海のにおいがするはずが、ゴミ捨て場のような臭いがした。カラスが遺体をつついていた。

 「あれ? ここに住んでたんだ…

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