Column
|
Peter Apps
[7日 ロイター] - 世間の注目がテロリズムに集中するなか、過去10年間におけるもっとも顕著な特徴の1つは、世界の主要国間における戦争リスクが再び高まっていることだ。
ベルリンの壁崩壊以来初めて、欧米とアジアの軍事専門家は、いったいそれがどのような紛争になるのか、真剣に考えている。
核兵器があふれる世界では、これは憂慮すべき事態だ。先月、このコラム欄で書いたように、ロシアと北大西洋条約機構(NATO)加盟国の間に存在する、仮に限定的だとしても、確かな紛争リスクに加えて、あらゆる戦争が核戦争を引き起こす真の危険が存在している。
NATO加盟国であるバルト諸国における戦争の可能性について研究している米シンクタンク、ランド研究所は先週、米中間で起こり得る軍事衝突はどんなものになるかについての考察を公表した。ランド研究所は長年、米軍に対する主要発案者とみられてきたが、この報告書は米政府の直接の政策ではない。しかし、それはかつてないほど大幅に既成の概念の枠を超えたものとなっている。
報告書は、周到に準備された米中戦争の「可能性は非常に低い」と指摘する一方、中国と日本やフィリピンといった米同盟国による領土問題などに対する不適切な対応は「無視することのできない危険」になると強調している。
ランド研究所は、2つの異なったシナリオを分析。1つは偶発的な軍事衝突が現在発生した場合。もう1つは、中国の軍事力と経済力の増強がほぼ現在のペースで続くと仮定して、今から10年後に偶発的な軍事衝突が起きる場合だ。
ランド研究所は、中国が向こう10年間で米国に対する軍事力の差を大幅に縮めると予測している。しかし、状況がどのように進展するかという基礎力学はそんなに大幅に変わらないかもしれない。
- ロイターをフォローする