産経ニュース

【小塩史人のワールド独談】北京の地盤が年10センチも沈んでいる! 高層ビルや鉄道が倒壊の恐れも 上海は30年後に水没か?

ニュース プレミアム

記事詳細

更新

【小塩史人のワールド独談】
北京の地盤が年10センチも沈んでいる! 高層ビルや鉄道が倒壊の恐れも 上海は30年後に水没か?

北京の高層マンション建築現場に張られた完成予想ポスター。急ピッチな開発で地下水の使用量が急増し地盤沈下が深刻化している(ロイター) 北京の高層マンション建築現場に張られた完成予想ポスター。急ピッチな開発で地下水の使用量が急増し地盤沈下が深刻化している(ロイター)

                  ◇

 地盤沈下は北京だけでなく、中国各地で進行しており、調査団の研究者は、「45都市で深刻な地盤沈下が起きている」と述べた。

 中国メディアによると、海抜が4メートルしかない上海などの長江デルタ地帯の都市では、地球温暖化による海水面の上昇も重なり、2050年には水没するとの予測データもある。

 中国政府も地盤沈下への危機感を強めている。2012年には、地盤が20センチ以上沈下した土地が全国で7万9000平方キロメートルに達したと発表した。これを受け、政府は地盤沈下を防止するための計画を決定。多くの都市で、地下水の使用を制限し監視するよう求めている。北京では、郊外から水を供給する運河などのインフラ整備が進められているほか、今回の調査で10センチの沈下が観測された朝陽地区では、約370カ所の井戸の使用を停止する計画だという。国際調査団の研究者は「地下水のくみ上げを停止すれば、地下水の水位も回復し、地盤沈下をとめることができる」と指摘している。

続きを読む

このニュースの写真

  • 北京の地盤が年10センチも沈んでいる! 高層ビルや鉄道が倒壊の恐れも 上海は30年後に水没か?

関連ニュース

【小塩史人のワールド独談】もはや超大型旅客機は時代遅れなのか? B747ジャンボは生産中止を検討 エアバスA380も大幅減産へ

「ニュース」のランキング