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【小塩史人のワールド独談】北京の地盤が年10センチも沈んでいる! 高層ビルや鉄道が倒壊の恐れも 上海は30年後に水没か?

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【小塩史人のワールド独談】
北京の地盤が年10センチも沈んでいる! 高層ビルや鉄道が倒壊の恐れも 上海は30年後に水没か?

北京の高層マンション建築現場に張られた完成予想ポスター。急ピッチな開発で地下水の使用量が急増し地盤沈下が深刻化している(ロイター) 北京の高層マンション建築現場に張られた完成予想ポスター。急ピッチな開発で地下水の使用量が急増し地盤沈下が深刻化している(ロイター)

 分布図を分析したところ、地盤沈下を観測した地点で、地下水の水位が低下していることを確認。地盤が柔らかい地域ほど沈下が激しく、地下水をくみ上げるポンプの場所と相関関係にあることも判明した。

 調査団は「地下水が枯渇し、土壌が圧縮されたことが、地盤沈下の原因」と特定。「北京では1935年から地盤沈下が進行しているが、沈下率は驚くべきスピードで加速している」と指摘した。

 経済成長と都市化を背景に急増する北京の水需要は、供給可能量を大幅に上回っており、飲料水や工業用水などの水需要の3分の2を地下水に依存しているという。調査団は北京を「世界で5番目に『水ストレス』が高い都市」にランキング。水ストレスがさらに高まる恐れがあるとみている。

 その上で、沈下率の加速により、「鉄道や建物などの構造物が損傷を受ける可能性があり、公共の安全性が脅かされている」と警告した。調査団は、今年後半に高速鉄道など重要インフラ設備の沈下について調査・分析を行うことにしている。

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