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【小塩史人のワールド独談】北京の地盤が年10センチも沈んでいる! 高層ビルや鉄道が倒壊の恐れも 上海は30年後に水没か?

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【小塩史人のワールド独談】
北京の地盤が年10センチも沈んでいる! 高層ビルや鉄道が倒壊の恐れも 上海は30年後に水没か?

北京の高層マンション建築現場に張られた完成予想ポスター。急ピッチな開発で地下水の使用量が急増し地盤沈下が深刻化している(ロイター) 北京の高層マンション建築現場に張られた完成予想ポスター。急ピッチな開発で地下水の使用量が急増し地盤沈下が深刻化している(ロイター)

 中国・北京で、地下水の大量使用による地盤沈下が深刻化している。このほど公表された調査結果によると、最大で年10センチ以上も沈んでいるという。専門家は、鉄道やビルなどの構造物が崩壊する危険性があると警告している。中国では、世界最大の人口と急速な経済成長によって急増する飲料水や工業用水の多くを地下水に依存しており、北京以外の都市でも過剰なくみ上げによる地盤沈下が進んでおり、このまま放置すれば、数十年後には沿岸部で都市が海に沈んでしまう恐れも指摘されている。

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 この調査結果は、6月下旬に地球観測などに関するオープンアクセス・ジャーナル「リモート・センシング」で公表され、欧米メディアが相次いで伝えた。それによると、中国のほか、スペインやドイツの専門家による国際調査団が、2003年から2010年までの衛星画像とGPS(全地球測位システム)データを解析し、地盤沈下の分布図を作成した。

 それによると、北京の平均沈下率は年2.94センチで、東部の朝陽区で、最大となる年約10センチの沈下を観測した。調査対象期間中の沈下は76センチにも上る。朝陽区には、急ピッチで開発が進むビジネス街があり、高層ビルやホテルがホテルが建ち並んでいる。

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