ブラジル大統領の弾劾裁判 今月末にも実施へ

ブラジル大統領の弾劾裁判 今月末にも実施へ
ブラジル議会では、弾劾手続きに伴って職務が停止されているルセフ大統領に対し、今月末にも弾劾裁判が行われる見通しとなり、早ければ今月中にルセフ大統領が罷免される可能性が出ています。
ブラジル議会上院は、ルセフ大統領が政府会計の不正操作に関わったなどとして、ことし5月、弾劾法廷の設置を決め、それ以来、ルセフ大統領の職務が停止されています。
議会上院は証拠を調べるなど審理を続けてきましたが、10日、弾劾裁判へと手続きを進めることを賛成多数で承認しました。
弾劾裁判はオリンピック閉幕後の今月末にも行われる見通しで、ルセフ氏側に反論の機会が与えられたあと上院で最終的な採決が行われ、議員定数の3分の2以上の数の議員が有罪と判断すればルセフ氏は罷免されます。
採決は早ければ今月中に行われ、ブラジルで初めて大統領が罷免に追い込まれる可能性が出ています。
リオデジャネイロオリンピックでは、大統領を代行しているテメル副大統領がルセフ氏の代わりに開会を宣言しましたが、それぞれの支持者がお互いを批判する抗議デモを大会中も行っていて、政治の混迷を印象づけています。