安保理 中国慎重で北朝鮮非難の声明は難しい情勢

安保理 中国慎重で北朝鮮非難の声明は難しい情勢
k10010629671_201608101509_201608101510.mp4
北朝鮮が弾道ミサイルを発射し、日本の排他的経済水域に落下してから10日で1週間になりますが、対応を協議している国連の安全保障理事会では中国が慎重な姿勢を崩していないため、一致して厳しいメッセージを出すのは難しい情勢になっています。
北朝鮮は今月3日、中距離弾道ミサイル「ノドン」とみられるミサイル2発を発射し、1発が東に1000キロほど飛んで秋田県の沖合およそ250キロの日本の排他的経済水域に落下したと推定されています。
国連安保理では日本の要請を受けて、緊急の会合を開くなど北朝鮮への対応について協議を行っていますが、複数の国連外交筋によりますと、アメリカが発射を非難する報道機関向けの声明の草案を提示したものの、中国が慎重な姿勢を崩していないということです。
ことし6月に、北朝鮮が新型の中距離弾道ミサイル「ムスダン」とみられるミサイルを発射した際には、中国も同調して速やかに報道機関向けの声明が発表されています。
中国の姿勢の違いについて、別の外交筋は、先月、アメリカの最新の迎撃ミサイルシステム「THAAD」の韓国への配備が決まり、これに強く反発していることが影響しているという見方を示しています。
日本はアメリカ、韓国と結束して安保理に働きかけていますが、安保理が一致して厳しいメッセージを出すのは難しい情勢になっています。