米大統領選 トランプ氏に離反の動き止まらず

11月のアメリカ大統領選挙に向けて、歴代の共和党政権の安全保障問題担当の元政府高官らに続いて、環境保護局の元長官らもトランプ氏には投票しないと表明するなど離反する動きが相次いでいます。
アメリカ大統領選挙で共和党の大統領候補に指名されたトランプ氏をめぐっては、共和党のニクソン政権から前のブッシュ政権の間に安全保障問題を担当した元政府高官ら50人が8日、公開書簡を発表し、トランプ氏は危険だとして、投票しないと表明しました。

これに続いて9日には、レーガン政権などで環境保護局の長官を務めた2人が「トランプ氏は環境に配慮する共和党の伝統を壊そうとしている」と批判し、民主党の大統領候補のクリントン前国務長官を支持する考えを明らかにしました。

さらに、共和党の穏健派とされる東部メーン州選出のコリンズ上院議員も、トランプ氏がアメリカ兵の息子を亡くしたイスラム教徒の夫婦を侮辱したとされる問題などに懸念を示し、トランプ氏には投票しないと表明するなど、共和党内で離反する動きが相次いでいます。

各種の世論調査を平均した支持率は、クリントン氏の47.6%に対し、トランプ氏は40.1%で、差が広がっていて、トランプ氏は態勢の立て直しを迫られています。