iPhoneのストレージ容量を圧迫する「その他」を削除し、空き容量を大幅に増やす方法
2016-08-14 14:26iPhoneやiPadに「その他」が溜まると、そのサイズは数GBにも達することがあり、容量を圧迫します。空きストレージが不足している時は、容量を確認すると知らないうちに増えている「その他」データが原因かもしれません。今回はiPhoneやiPadの「その他」を削除し、空き容量を増やす方法を紹介します。
iPhoneの容量が不足した時、空きを効果的に増やす方法──容量の確認、「その他」を減らす、写真・アプリ・書類データの節約、外付けメモリなど
iPhoneの容量を占める「その他」とは何か
iPhoneやiPadをiTunes(PC)に接続すると、ストレージの使用状況が表示されます。「オーディオ」「写真」「App」「書類とデータ」のほかに、「その他」が表示されることがあります、この「その他」は、内容不明のデータです。ユーザーが内容を特定することはできません。
iOSやアプリが一時的に使用したキャッシュファイルや設定ファイル、そのほかのシステムデータなど、ユーザーが使用していない不要なデータであることがほとんどです。端末の使用状況により、「その他」はまったく表示されないこともあれば、数GBを超えてしまうこともあります。「その他」がある場合は、これを削除することでストレージの空き容量を増やせる可能性があります。
iPhoneに付属のLightningケーブルでPCと今使っているiPhone・iPadを接続し、iTunesを起動します。なお、PCにiTunesを導入していない場合は、下記より入手してください。
iTunes - iTunesを今すぐダウンロード - Apple(日本)
「概要」ページを表示すると、ストレージの使用状況を確認できます。黄色い部分が「その他」です。グラフにカーソルを合わせると、各領域のサイズが表示されます。
「その他」を一括で削除する方法:iTunesによる初期化×復元
「その他」を削除する一番確実な方法は、iPhoneを復元することです。まずバックアップを作成し、それから復元を実行するという手順になります。初期化が必要になるため、すべてのデータがいったん削除されます。必ずバックアップを作成するのを忘れないでください。ここでは、iPadを利用して復元する手順を説明します。
バックアップを作成して初期化する
端末をiTunesに接続し、概要ページを開きます。
[iPhoneを復元](画面では[iPadを復元])をクリックします。[バックアップを復元]ではないことに注意してください。
この画面が表示されたら、「iPhoneを探す」機能をオフにしてから、再度復元を実行します。
なくした時に頼れる「iPhoneを探す」の使い方まとめ──アプリ/PCからの操作、紛失モード、オフ設定の場合にできることなど
「バックアップ」をクリックします。バックアップは必ず作成します。
※本稿では、簡易的なバックアップの方法を紹介しています。暗号化バックアップにより、完全なバックアップ・復元をおこないたい場合は、下記の「注意」を参照してください。
注意(暗号化バックアップ)
LINEのトーク履歴など、アプリの設定を含めてデータを完全に復元したい場合には、「暗号化バックアップ」をおこないます。ただし、復元に時間がかかったり、アプリによっては復元に特別な操作が必要だったりすることがあります。
暗号化バックアップをおこなう場合は、[このコンピュータ]および[○○のバックアップを暗号化]にチェックを入れた上で、[今すぐバックアップ]をクリック。復元用のコードを設定します。
これで暗号化バックアップを作成できますが、復元時には様々な操作が必要になります。詳しい手順については、下記の特集を参照してください。
iPhoneを初期化して復元する方法、iTunes/iCloudバックアップも解説【パスワード忘れ・LINEなど】
復元をおこなうと「その他」が削除される
初期化が完了すると、復元オプションが表示されます。ここで[バックアップから復元]を選びます。
先ほどバックアップしたデータが選択されていることを確認し、[続ける]をクリックします。
復元が完了しました。
「その他」データが削減されて、空き領域を増やすことができます。
初期化したくない場合は再起動してみよう
iPhoneを初期化して復元するのは時間がかかるため、頻繁にしたい操作ではありません。そこで試したいのは、再起動です。iPhoneを起動し直すだけで、「その他」データの内容が整理されることがあります。
端末を再起動する時は、iTunesに接続した状態にしておきます。スリープ/スリープ解除ボタン(いわゆる電源ボタン)を長押しした後、[スライドで電源オフ]をスライドします。このまま再起動すると、「その他」が削除されることがあります(変わらないこともあります)。
再起動前
再起動後
再起動しても使用状況が変わらない時は、iTunesに接続し直すと「その他」が更新されます。端末を再起動するだけなので、手軽に試すことができます。
残念ながら、実際にやってみると全然変わらなかったり、逆にちょっとだけ増えてしまったりということもあります。
「その他」が減らない時はアプリに溜まった不要データを削除
このほか、アプリごとのデータを消去することでも、余計なデータを削除できます。
Safari
たとえばSafariでは、「設定」でWebサイトデータ(キャッシュ)をまとめて削除できます。
iPhone/iPadの[設定]から[Safari]と進み、[履歴とWebサイトデータを消去]をタップします。
Webサイトデータだけを削除したい時は、[詳細]→[Webサイトデータ]を開いて、[全Webサイトデータを削除]をタップします。これで、Safariに保存されているWebサイトデータを削除できます。
Safariのリーディングリストのデータを消す
また、リーディングリストを使っている場合は、オフラインデータのサイズにも注意しましょう。Webページを保存しているうち、いつのまにか数GBにまで膨らんでいることがあります。
リーディングリストのデータを確認するには、[設定]→[一般]→[ストレージとiCloudの使用状況]→[ストレージを管理]→[Safari]を開きます。
リーディングリストを左にスワイプし、[削除]をタップすると、オフライン用のキャッシュファイルをまとめて削除できます。
Safariを起動して、リーディングリストを個別に削除することも可能です。リーディングリストはブックマークを開いて、メガネのアイコンをタップすると表示されます。
メッセージで送られてきた写真や動画も、容量を消費しています。必要なものはカメラロールに保存し、あとは削除することで容量を節約できます。
メッセージ
メッセージのアプリで右上にある[詳細]を開くと、その相手と過去にやり取りした写真や動画を一覧できます。
長押しして[その他]をタップすると、複数の画像や動画をまとめて保存したり、削除したりできます。
容量の大きいアプリを確認し、再インストール
このほか「ストレージとiCloudの使用状況」で、容量の大きいアプリを削除(再インストール)するのも効果があります。サードパーティ製のアプリ場合、アプリ内で作られたデータが「その他」に含まれることもあるようです。
不要なデータが蓄積されることで、「その他」が大きくなってしまった場合は、アプリを再インストールすることで「その他」からデータを削除できることがあります。