世界の貿易額 去年は6年ぶりのマイナスに

去年1年間の世界の貿易額は、原油などの資源価格の下落や新興国経済の減速などで、いわゆるリーマンショックの影響を受けた平成21年以来6年ぶりのマイナスとなりました。
ジェトロ=日本貿易振興機構のまとめによりますと、去年1年間の世界の貿易額は推計で16兆4467億ドル(日本円で1677兆円)と、前の年を12.7%下回る大幅な減少となりました。世界の貿易額の減少は、いわゆるリーマンショックの影響を受けた平成21年以来6年ぶりです。
商品別に見ると、原油や天然ガスなど「鉱物性燃料」が前の年より40.3%、「鉄鉱石」が41.4%、それぞれ前の年を下回り、資源価格の下落が全体の貿易額を押し下げました。また国別では、ロシアの輸入額が前の年を36.3%下回ったほか、中国も18.4%減少し、世界経済をけん引してきた新興国経済の減速が世界貿易に影響を与えました。
ジェトロは今後の世界貿易について「現段階で把握できる22の国や地域のことし3月までの貿易額も前の年と比べて減少している。資源価格は引き続き低い水準にとどまっているうえ、新興国の需要の停滞も続いており、貿易額の大幅な伸びは見込めない状況だ」と話しています。