2016年08月13日

系統別種牡馬辞典 - サンデーサイレンス系その6

「系統別種牡馬辞典」内国産編第五十七弾はサンデーサイレンス系の続き。今回でようやくサンデー編の半分です。アドマイヤベガはその名の通り母に名牝ベガを持つ良血馬で、テイエムオペラオーやナリタトップロードといった個性派ぞろいの世代のダービー馬。種牡馬としてもキストゥヘヴンやブルーメンブラットといったGI馬を輩出しており、もし早世していなければアグネスタキオンやマンハッタンカフェあたりと肩を並べる種牡馬になっていたかもしれません。
<アドマイヤベガ> (11位:2007年) ★★★★☆

Halo (USA) 1969
 *サンデーサイレンス Sunday Silence (USA) 1986
  アドマイヤベガ 1996 8戦4勝
    ・ダービー(GI)
   テイエムドラゴン 2002 17戦5勝
    ・中山大障害(JGI)
   キストゥヘヴン 2003 27戦5勝
    ・桜花賞(GI)
   ブルーメンブラット 2003 24戦8勝
    ・マイルチャンピオンシップ(GI)

母ベガのダービー馬という実績・血統ともに一流の種牡馬だけに種牡馬としても大いに期待されたが、わずか4世代の産駒を残し8歳の若さで早世。残された産駒からは2頭のGI馬を含め多数の重賞ウイナーが出ており、つくづく早世が惜しまれる種牡馬であった。しかし牡馬で平地GIを勝った産駒はおらず、父系を繋ぐことはできなかった。


<イシノナイト> (517位:2011年) ★☆☆☆☆

Halo (USA) 1969
 *サンデーサイレンス Sunday Silence (USA) 1986
  イシノナイト 1996 66戦17勝 現役
    ・地方で17勝
   シャイニングウェイ 2008 50戦10勝
    ・地方で10勝

中央未勝利から佐賀で17勝をあげたが、重賞勝ちはなかった。祖母がハギノトップレディという血統も微妙なところで、九州で種牡馬入りし残した産駒は今のところ6頭いるが、デビューに至った産駒は一応すべて勝ち上がっている。種牡馬としてはまだ現役の状態だが、今後も種付け数が大きく増えることはないだろう。


<ウィズダム> (613位:2006年) ★☆☆☆☆

Halo (USA) 1969
 *サンデーサイレンス Sunday Silence (USA) 1986
  ウィズダム 1996 10戦1勝
    ・中央で1勝
   オーバーローン 2003 25戦2勝
    ・地方で2勝

中央でデビューし3戦目で勝ち星をあげたが、これが結局最後の勝利となった。種牡馬としてのべ19頭の牝馬に種付けを行ったが、受胎率が低く実際に生まれた産駒はわずか4頭で、これといった産駒は出なかった。


<スリリングサンデー> (136位:2012年) ★☆☆☆☆

Halo (USA) 1969
 *サンデーサイレンス Sunday Silence (USA) 1986
  スリリングサンデー 1996 18戦5勝
    (2着) ・若駒S(OP)
   ジルグリッター 2005 26戦6勝
    ・戸塚記念(川崎)

新馬戦で*シンボリインディに、福寿草特別ではトゥザヴィクトリーやナリタトップロードに先着するなど素質を感じさせたが、故障のため大成しなかった。全弟ダイワメジャーの活躍もあって種牡馬として100頭を超える牝馬を集めた年もあったが、戸塚記念を制したジルグリッターが目立つ程度と完全に失敗に終わった。


<チョウカイリョウガ> (432位:2011年) ★☆☆☆☆

Halo (USA) 1969
 *サンデーサイレンス Sunday Silence (USA) 1986
  チョウカイリョウガ 1996 36戦4勝
    (2着) ・京成杯(GIII)
   メイホウラッキー 2006 116戦7勝
    ・地方で7勝

こちらはネオユニヴァースの全兄で、京成杯2着など重賞でもそこそこ活躍した。とはいえ種牡馬として生涯に残した産駒は10頭ほどで、全弟がクラシックホースの父になっても種付け数が増えることはなかった。


<テイエムサンデー> (208位:2007年) ★★☆☆☆

Halo (USA) 1969
 *サンデーサイレンス Sunday Silence (USA) 1986
  テイエムサンデー 1996 38戦8勝
    ・シルクロードS(GIII)
   ディアヤマト 2005 40戦4勝
    ・兵庫ジュニアグランプリ(GII)

当初はダートを使われて結果が出なかったが、芝の短距離を使われだしてから徐々に成績が上向き、7歳時にシルクロードSを制した。種牡馬としては10頭に満たない初年度産駒から兵庫ジュニアGP勝ち馬ディアヤマトが出て注目されたが、結局当たりは1頭だけで、種付け数が大きく増えることなく14歳で死亡している。


<ブラックタキシード> (42位:2012年) ★★☆☆☆

Halo (USA) 1969
 *サンデーサイレンス Sunday Silence (USA) 1986
  ブラックタキシード 1996 16戦4勝
    ・セントライト記念(GII)
   チャンストウライ 2003 28戦12勝
    ・佐賀記念(GIII)
   アスカリーブル 2009 35戦11勝
    ・関東オークス(GII)

セントライト記念を勝っただけだったが、母父ストームキャットという良血と、さらにその好馬体が評価され種牡馬入り。最大で150頭を超える牝馬を集める人気種牡馬となったが、何頭かの交流重賞の活躍馬が出た程度と大きな期待に応えたとは言い難い結果に終わった。なお、ニュージーランドにもシャトル供用されたことがあったが、目立った産駒は出なかったようだ。


<ロサード> (151位:2013年) ★★☆☆☆

Halo (USA) 1969
 *サンデーサイレンス Sunday Silence (USA) 1986
  ロサード 1996 46戦6勝 現役
    ・オールカマー(GII) ・小倉記念(GIII)(2回) ・京成杯(GIII) 重賞計5勝
   クラウンロゼ 2010 20戦3勝 ★現役
    ・フェアリーS(GIII)

「薔薇一族」の出身で、GIでは結果が残せなかったが、2歳から7歳まで毎年のように重賞を制した。種牡馬としては当初40頭ほどの牝馬を集めながら結果が残せなかったが、6年目の産駒であるクラウンロゼがフェアリーSを制し、翌年2013年には4年ぶりに種牡馬として種付けを行った。


<アグネスフライト> (94位:2011年) ★☆☆☆☆

Halo (USA) 1969
 *サンデーサイレンス Sunday Silence (USA) 1986
  アグネスフライト 1997 14戦4勝
    ・ダービー(GI)
   ワンダーアシャード 2009 21戦4勝 ★現役
    ・中央で4勝

名手・河内洋Jが手綱を取った最初にして最後のダービー馬で、後のリーディングサイアー・アグネスタキオンの全兄にあたる。競走馬として晩年が大敗続きだったことから種牡馬として大きな期待はされなかったが、産駒は全く走らず、全弟タキオンの死後も種付け数が全く増えることなく大失敗に終わった。


<アッミラーレ> (65位:2013年) ★★☆☆☆

Halo (USA) 1969
 *サンデーサイレンス Sunday Silence (USA) 1986
  アッミラーレ 1997 18戦6勝 現役
    ・欅S(OP) ・春待月S(OP)
   トキノエクセレント 2008 37戦6勝 ★現役
    (2着) ・さきたま杯(GII)
   ハッピースプリント 2011 22戦9勝 ★現役
    ・全日本2歳優駿(GI) ・浦和記念(GII) ・北海道2歳優駿(GIII)

デビューから6戦5勝でオープン特別を制したが、重賞戦線では一歩足りなかった。種牡馬としては安定して30頭ほどの牝馬を集めていたが、7世代目の産駒から全日本2歳優駿など交流重賞で大活躍しているハッピースプリントを出したことから人気が再燃、2014年は11年目のシーズンにして初めて100頭の大台を突破した。


<アドマイヤボス> (53位:2009年) ★★★☆☆

Halo (USA) 1969
 *サンデーサイレンス Sunday Silence (USA) 1986
  アドマイヤボス 1997 10戦2勝
    ・セントライト記念(GII)
   アドマイヤスバル 2003 41戦10勝
    ・白山大賞典(GIII)
   アイアンルック 2006 8戦2勝
    ・毎日杯(GIII)
   クリノスターオー 2010 25戦7勝 ★現役
    ・アンタレスS(GIII) ・シリウスS(GIII) ・平安S(GIII)

わずかデビュー3戦目でセントライト記念を制したときはさすがアドマイヤベガの全弟という素質を感じたが、その後は伸びあぐねた。種牡馬としてアドマイヤベガが早世した翌年には150頭を超える牝馬を集めるなど一定の人気を博しており、ダート重賞3勝のクリノスターオーなど複数の重賞ウイナーを出している。


<ウインマーベラス> (179位:2010年) ★★☆☆☆

Halo (USA) 1969
 *サンデーサイレンス Sunday Silence (USA) 1986
  ウインマーベラス 1997 49戦12勝
    ・京都ハイジャンプ(JGII) ・阪神ジャンプS(JGIII) 障害重賞計4勝
   ディアディアー 2005 34戦4勝
    ・福島ジャンプS(OP)

平地時代もオープン特別を勝つなどそこそこ走ったが、障害入りしてからは重賞4勝を含む9戦6勝4着以下なしという成績を残した。種牡馬としては障害に20頭ほどの産駒を残したが、障害のオープン特別を勝ったディアディアーが目立つ程度と結果を残せなかった。

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