意見交換会は一部公開のみ 小池知事の“透明性重視”どこへ
やっぱりオープンな都政からは程遠いようだ。「東京大改革」を掲げた小池百合子都知事(64)は就任会見で、「都民ファーストで透明性を重視する」と強調していた。ところが、12日行われた築地市場の豊洲移転反対派、推進派それぞれとの意見交換会は冒頭取材のみ。“透明性”はどこへ行ったのか――。
小池都知事は、意見交換会でまず移転反対派の水産仲卸業者「株式会社関戸」の関戸富夫代表ら3人と会談。その後、推進派の伊藤裕康築地市場協会会長ら9人と会談した。マスコミにオープンにされたのは、それぞれの冒頭挨拶の場面と、会談終了後の推進派と反対派、小池氏自身のぶら下がり取材だけだった。
反対派で意見交換の場には呼ばれなかった「守ろう!築地市場パレード実行委員会」の中澤誠氏(東京中央市場労組執行委員長)はこう言う。
「反対派と推進派双方の意見を聞く場を設けたことは評価できます。しかし、今回の意見交換会でのやりとりは、いずれオープンな場所で明らかにしてほしい。あわせて、私たち市場関係者が分け隔てなく質問や意見を表明できるような説明会の場を設けてほしい。もちろんマスコミフルオープンで。それができなければ、小池さんの『都民ファースト』の約束は果たされたとは言い難い。結局、私たちは豊洲新市場がどう運営されるのか、分からないままになってしまいます」