中国で7月の経済全体のファイナンス規模と新規人民元融資が市場予想を大きく下回った。マネーサプライ(通貨供給量)も2015年以来の低い伸びにとどまり、金融当局がこれまで経済のけん引役だった産業への与信強化よりも、金融リスク増大の懸念を重視していることが示唆された。

  中国人民銀行(中央銀行)が12日発表した7月の統計によれば、経済全体のファイナンス規模は4879億元(約7兆4900億円)。ブルームバーグのエコノミスト予想中央値は1兆元だった。新規融資は4636億元と、こちらも予想の8500億元に届かなかった。マネーサプライM2は前年同月比10.2%増と、15年4月以来の低い伸び率となった。

  ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア銀行(BBVA) のアジア担当チーフエコノミスト、夏楽氏(香港在勤)は、「投資低迷とシャドーバンキング(影の銀行)規制強化のため与信データは今後数カ月、低水準が続くだろう」と述べ、さらに落ち込めば人民銀が行動を起こすと予想した。

原題:China Credit Growth Drops to 2-Year Low on Debt Curb Concern (2) (抜粋)