慰安婦支援10億円を近く拠出 日韓外相、電話会談で合意 ほか

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1. 慰安婦支援10億円を近く拠出 日韓外相、電話会談で合意

画像 ソウルの日本大使館前にある慰安婦被害を象徴する少女像=3日(共同)

 日韓両政府は12日、従軍慰安婦問題に関する昨年12月の合意に基づき、日本側が元慰安婦を支援する財団に拠出する10億円について、速やかに支出手続きを進めることで合意した。ソウルの日本大使館前の少女像撤去を前提とせず、近く拠出する見通しだ。岸田文雄外相が韓国の尹炳世外相と同日夕に電話会談し、財団の事業内容を確認後、記者団に発表した。日本側は事業内容として医療や介護を想定している。

 岸田氏は記者団に、財団が行う事業内容について大筋合意したと明らかにした上で「財団が元慰安婦や家族のニーズを調査し、日韓が合意する範囲内で資金が支出される」と強調した。

2. 御巣鷹の麓で追悼慰霊式 日航ジャンボ機事故31年

画像 日航ジャンボ機墜落事故から31年、ろうそくの火がともる中、犠牲者の名前が刻まれた石板に小さな折り鶴を供える男性=12日午後、群馬県上野村の「慰霊の園」

 日航ジャンボ機墜落事故から31年となった12日夕、墜落現場「御巣鷹の尾根」の麓にある群馬県上野村の「慰霊の園」で追悼慰霊式が営まれ、参列した遺族や日航関係者ら約200人が犠牲者を悼むとともに空の安全を祈った。

 遺族らは白い菊の花を献花台に供えて犠牲者の数と同じ520本のろうそくに火をともし、墜落時刻の午後6時56分に合わせて黙とうした。

 慰霊の園を運営する財団法人の理事長を務める上野村の神田強平村長は式辞で「世界中でいまだに航空機事故が絶えない。この地を、世界的な規模で空の安全を考え、事故を防ぐための発信基地としていくことがわれわれの務めだ」と述べた。

3. 金藤、女子200平で金 萩野、2冠逃すも銀

画像 女子200メートル平泳ぎで獲得した金メダルを手にする金藤理絵=リオデジャネイロ(共同)

画像 男子シングルス3位決定戦で日本人初となる銅メダルを決め、ガッツポーズする水谷隼=リオデジャネイロ(共同)

画像 男子100キロ級で3位となり、銅メダルを胸にする羽賀龍之介=リオデジャネイロ(共同)

 リオデジャネイロ五輪第7日(11日)競泳決勝は女子200メートル平泳ぎで27歳の金藤理絵(Jaked)が2分20秒30で金メダルに輝いた。競泳女子で日本の金メダリストは5人目で、この種目では1936年ベルリン五輪の前畑秀子、92年バルセロナ五輪を日本勢最年少の14歳で制した岩崎恭子以来3人目。日本の金メダルは前回ロンドン大会に並ぶ7個目。

 男子200メートル個人メドレーの萩野公介(東洋大)は1分56秒61で2位。400メートル個人メドレーとの2冠を逃したが、800メートルリレーの銅と合わせ、今大会3個目のメダル。

4. 東芝、黒字転換798億円 白物売却やリストラが要因

画像 記者会見する東芝の平田政善代表執行役専務=12日午後、東京都千代田区

 経営再建中の東芝が12日発表した2016年4~6月期連結決算は、白物家電事業の売却益や人員削減などの大規模リストラで、純損益が798億円の黒字(前年同期は122億円の赤字)に転換した。不正会計の影響で東芝は深刻な事業不振に陥ったが、利益が出始めたことで再建に一歩踏み出した格好だ。

 本業のもうけを示す営業損益も経費削減が奏功し、200億円の黒字(同65億円の赤字)となった。四半期ベースで営業黒字を出したのは、14年10~12月期以来、6四半期ぶり。売上高は前年同期比1.9%減の1兆2074億円だった。

5. 鴻海のシャープ買収完了 再建ようやく本格化

画像 シャープの新本社となった堺工場の事務棟(手前)=7月、堺市

 経営再建中のシャープは12日、台湾の鴻海精密工業から3888億円の出資を受け、鴻海の子会社になったと発表した。買収手続きの完了を受け、高橋興三社長が同日付で退任。13日に臨時取締役会を開き、後任に鴻海グループの戴正呉副総裁が就任する。鴻海はシャープ株の66%を取得した。国内の電機大手が外国資本の傘下に入ったのは初めて。

 買収手続きは当初6月末の完了を目指していたが、アジアなど各国の独占禁止法に関わる審査のうち、中国当局の承認が長引き、遅れていた。鴻海主導による再建への取り組みがようやく本格化する。

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