武豊、武幸四郎の父で、現役時代に「ターフの魔術師」と呼ばれた武邦彦さんが死去
2016年8月12日16時0分 スポーツ報知
JRA(日本中央競馬会)に所属した騎手、調教師で、武豊、武幸四郎両騎手の父としても知られる競馬評論家の武邦彦さんが12日午前1時26分、病気のため、済生会滋賀県病院で亡くなった。77歳だった。
1938年に北海道函館市で生まれた武邦彦さんは52年に騎手見習となり、57年3月に騎手としてデビュー。柔らかい騎乗フォームや華麗な手綱さばきから「名人」「ターフの魔術師」と言われた。
72年にアチーブスターで桜花賞を勝ち、八大競走を初制覇。同年の日本ダービーではロングエースに騎乗し、ランドプリンス、タイテイムとの「3強対決」を制して、ダービー初制覇を飾った。76年からはトウショウボーイの主戦騎手として有馬記念など重賞3勝をマーク。80年には当時、関西所属騎手として初めて1000勝を達成した。
騎手として通算1163勝を挙げ、85年に現役を引退。三男の武豊騎手がデビューした87年に栗東トレセンで厩舎を開業。89年の安田記念をバンブーメモリーで制し、重賞初勝利をG1で飾った。調教師としては89年安田記念、90年スプリンターズS(バンブーメモリー)、2000年朝日杯3歳S(当時、メジロベイリー)のG1の3勝を含むJRA重賞18勝、通算375勝をマーク。2009年2月末に定年引退した。