社会人必見!! 脳を活性化するために知っておきたい23の方法
2016/08/05
「集中力を高めたい」「記憶力を高めたい」「独創的なアイデアが浮かぶようになりたい」。そのためには、どのようにすればよいのだろうと模索している方も多いのではないでしょうか。
そのためのヒントは、脳を活性化することにあります。
そこで今回は、脳を活性化するために知っておきたい23の方法について紹介します。
目 次
1.誰かを喜ばせることは、脳にとってよいこと
5.「おもしろくない」「好きじゃない」などのマイナスの感情は、脳によくない |
1.誰かを喜ばせることは、脳にとってよいこと
脳にとって悪い習慣とは、「自分さえよければよい」「他人なんてどうでもよい」というような利己的なスタンスで物事にのぞむことです。
脳には本来、「仲間になりたい」という本能がありますから、本質的に人は誰かが喜ぶことをうれしく思うのです。
また、貢献心を磨くことは、実は脳の機能と密接にかかわりがあります。「誰かの役に立ちたい」「社会に貢献できるのは、自分にとってすばらしいことだ」と思うことは、脳が思考する力をも高めるのです。
2.興味を持つことが、脳にとってよいこと
人間の脳にとって興味をもつことこそが、すべての始まりです。
人並み以上に物事への興味が薄い人は、注意が必要です。脳の考えるしくみが機能しなくなるばかりか、脳の神経伝達路も衰えていくからです。
脳にとっては、常に新しいことを知ろうと、前向きに耳を傾ける姿勢をもつことが大切なのです。
3.脳が持つ2つの仕組み
神経細胞が集まって脳組織を構成し、好きとか、理解するなどといった機能を生み出しますが、この機能を守るために第2段階の本能が生まれます。それが「自己保存」と「統一・一貫性」という2つのクセです。
もう少し詳しく説明すると、前者は「脳は自分を守ろうとする」、後者は「脳は統一性、一貫性が保てなくなるような情報を避けようとする」ということです。
「自己保存」は、「生きていくために自分を守る」という意味で大変重要ですし、「統一・一貫性は」「正誤を判断する」「類似するものを区別する」「バランスをとる」「話の道筋を通す」といった、プラスの作業をもっています。
4.頭がいい人は、どんなことにも興味を持っている
どんなことにも興味がもてることは、脳の考えるシステムを動かすので、脳を活かすためのベースとなります。
「頭がいい人とは、何に対しても興味をもち、積極的に取り組める人のことである」といっても過言ではありません。
物事に対して「きっとおもしろいに違いない」と興味を持ち、常に前向きな姿勢でのぞむことは、もてる能力をさまざまな方向で発揮できる人です。
5.「おもしろくない」「好きじゃない」などのマイナスの感情は、脳によくない
試験に向けて勉強をするとき、仕事に取り組むとき、スポーツをするときなどに、最初から「おもしろくない」「好きになれない」と思ってしまうことはありませんか?
一度、脳で「嫌い」というレッテルがはられてしまうと、脳はその情報に関して積極的に働かなくなります。脳の理解力や思考力、記憶力を高めるには、まず「おもしろい」「好きだ」というレッテルをはらなければいけません。
「好きになる力」を養うことは、そのまま「頭をよくする」ことであるともいえます。
苦手なものでも気持ちを前向きにして努力をしてみると、興味が生まれ、おもしろさを発見し、好きになるという場合もあります。
6.人を嫌うことは、脳にとってよくない
上司が嫌いで、仕事もうまくいかないという方も多いのではないでしょうか?
自分が指導される立場にあるとして指導者が嫌いだと、脳はその指導内容にも「嫌いだ」というレッテルをはります。つまり、勉強ができるようになったり、仕事で活躍したりするためには、まず相手を好きになることが必要なのです。
「上司が嫌い」などと人を嫌悪するのは、大切な情報にマイナスのレッテルをはってしまう習慣といえます。
見た目や最初の印象で「嫌だな」と思った人が、実はいい人だったということはよくあります。つまり、人は好き嫌いを判断するために必要な情報がそろっていない段階でも、脳のクセによって「嫌いだ」と感じてしまうことがあるのです。
それなら常に「人柄を知っていいところを見つけよう」という姿勢をもち、最初から「きっと好感をもてるだろう」と考えて話を聞くほうが、脳にとってはいい結果になるのです。
脳には「仲間になりたい」という本能がありますから、自分に好意を持っている相手には好意を持ちます。
自分から相手を好きになれば、相手も自分を好きになり、自分もさらに相手を好きになるという好循環が生まれます。
7.「嫌だ」「疲れた」と口にするのは、脳にとってよくない
「疲れた」「ムリだ」などの否定的な言葉は、自分が言っても、周囲が言うのを聞いても、脳にとっては悪い影響にしかなりません。というのも、目の前にやるべきことがあっても、脳が否定的な言葉に反応し、マイナスのレッテルをはってしまうからです。
何気なく口にする、そのちょっとした言葉が脳のパフォーマンスを落とします。仕事や勉強に取りかかる前にグチを言うのは避けましょう。
8.感動することは、脳にとってよいこと
感動することは、脳にとって非常に大切です。脳には感動をつかさどる「尾状核(びじょうかく)」があり、気持ちを動かすことができると、判断力と理解力が高まります。
感動する力は、脳をレベルアップさせるのです。
感動というのは、何も特別なことでなくてもかまいません。日常的な会話のなかでも、自分が知らないことが一つでもあれば「そうなんですか。すごいですね」「それはおもしろいな」などと気持ちを動かすことができればよいのです。
9.笑顔は、脳を活性化する
医学的にみて、明るい笑顔はつくったほうがよいものです。
努力してでも笑顔をつくると否定的な感情が生まれにくいので、結果的に脳の力を発揮することにつながるのです。
笑顔で脳のパフォーマンスを上げることを心がけてみましょう。
10.モチベーションとして働く自己報酬神経群
人間の脳のなかには「自己報酬神経群」という、自分へのごぼうびをモチベーションとして機能する部位があります。
この自己報酬神経群を働かせるのは、「ごぼうびが得られた」という結果ではなく、「ごほうびが得られそうだ」という期待であることに注意してください。
わかりやすくいえば、「ごほうびが得られそうだ、得るためにがんばろう」と脳がとらえるからこそ、それがモチベーションとなり、そのあとの思考力や記憶力が存分に発揮されるということです。
つまり、自分から「ごほうびを得るためにがんばろう」という主体性が伴わなければ、自己報酬神経群は働かないのです。
11.「だいたい終わった」は、脳にとっては否定語
自己報酬神経群は、ごほうびへの期待をモチベーションとして働く機能であることは前に説明しました。逆にいうと、「できた、終わった」と思った瞬間、脳がモチベーションを失うことを意味しています。
つまり、まだ終わっていないに、「できた」と思ってしまうと、自己報酬神経群が「もうこのことは考えなくてもよい」と判断するのです。
仕事や勉強をしていて、まだ完全には終わっていないのに、「だいたいできた」と考えることはありませんか?
これは、脳に「とまれ!」と言っているようなものなのです。
脳にとって、途中で「完成した」「できた」「達成した」といった言葉は“否定語”になります。「だいたい終わった」ということは、実際には「まだ終わっていない」はずですが、脳は「だいたい終わった」という“否定語”によって、考えることをやめてしまうのです。
達成まであと少しというときほど、「ここからが大切なのだ」という意識を強く持つことが大切です。
12.「ムリかもしれない」と考えるのは、脳にとってNG
みなさんは、仕事の途中などで「これをやり遂げるのは難しいな」「ムリかもしれない」と思ってしまうことはありませんか?
こうした考えは、脳の「自分を守ろう」という反応が過剰になった結果として生まれるものです。そして、いったん「ムリかもしれない」と考えると、それが脳にとっての“否定語”として作用し、脳の思考力や記憶力をダウンさせてしまいます。
困難な課題に取り組むときにはそうした考えにとらわれがちですが、脳のパフォーマンスを取り戻す方法はあります。それは、「なぜ難しいのか」を考え、対策を立てることに意識を集中することです。
「難しい」と言うくらいなら、その理由をひとつひとつ解きほぐして、解決策を探すことが道を開くのです。
※ 余談ですが、スラムダンクに登場する安西先生の「あきらめたらそこで試合終了ですよ」という名言が、この考えに由来しているような気がします ヾ(@゜▽゜@)ノ
13.コツコツやるのは、脳によくない
「コツコツ」や「一歩一歩」には、「失敗しないように慎重に進めよう」という「自己保存」のクセが隠れています。
「失敗するかもしれない」は脳にとっての”否定語“です。また、「慎重に一歩一歩」とゆっくり物事を進めていると、どうしても集中力が落ちてしまい、完成が近づいたときには「そろそろ終わりだな」と考えてしまいます。
結果的に最後までやり遂げないまま、「だいたいこんなところでいいだろう」と妥協してしまうことになりやすいのです。
14.目的と目標は分けることが脳にとっては大切
根性論で「がんばります」とだけ言っていても、脳は何をがんばればよいのか、わかりません。
「がんばります」は、脳にとっては意味不明な言葉なのです。
また「がんばること」自体が目標になってしまうと、目的を達成しなくて「がんばったから」と納得してしまい、いつまでたっても目的を達成できないという悪循環に陥ることになりかねません。
よく「がんばります」「今日はがんばった」などと口にしている人は、注意してください。達成すべき目標や、今日は何を達成したのかを具体的に言えるようにしておく必要があるのです。
脳を正しくがんばらせるには、「具体的に何をするか」「いつまでにするか」「今日は何をするか」などの目標を明確にする必要があります。
15.目標を頻繁に変えることは、脳にとってよくない
「ダメだから次はこうしよう」と目標を変えるのは、実は脳にとっていいことではありません。
効率を重視して目標を変えてばかりいると、結局のところどれも達成できず、目的もかなわないということになってしまいます。
脳にとって一度決めた目標は簡単に変えず、一気にやり遂げることが大切です。
途中でいいアイデアが出ても、まず先に決めた目標を一気にやり遂げるということが、自己報酬神経群の働きを高めるのです。
16上司の指導に対しては、主体的になる
自己報酬神経群は、「自分からやる」という主体性をもって考えたり行動したりしないと機能しません。
「上司が言ったから」「先生に指示されたから」というように誰かに対して従順になると、思考は働きません。
指示されたとき、「ただ言われたとおりにやればよい」という態度で臨むのはNGです。
「自分がやるからにはもっとよくしてやろう」と、自分からというスタンスをもつことが大切です。
17.日記やブログなどで考えを整理することは、脳にとってよいこと
考えを深めるために手軽な方法として、日記を活用する手があります。
脳にとって必要な目標を意識し、またそれを何度も見直すことで考えを深められるという点で、こうした日記のつけ方は大いに参考になります。手帳やノートを使ってまとめるのはもちろん、ブログを活用してもよいでしょう。
18.本は、量より質を重視する
思考はくり返すことで深まり、独創的な考えを生み出します。
それをふまえると、本は「いかにたくさん読むか」ではなく、「いかにいい本をくり返し読むか」に重点をおくべきです。
「知らない人にも論理的に説明できる」状態になって、初めて本の内容が「身についた」といえます。
読書は、量よりも質です。いい内容だと思ったらくり返し読み、結論だけでなく背景までふまえて「迷わず論理的に説明できる」レベルまで理解を深めましょう。
19.ガンコ者では、独創的な思考は生まれない
「一度決めたら、他人がなんと言おうと自分の意見は絶対に曲げない」というタイプの人は、要注意です。
こうしたガンコというのは、ときには「こだわりにある人」「意志の強い人」といったニュアンスで肯定的にとらえられることもあります。
しかし、ほかの意見を取り入れる余地がないほど一つの考えに固執し、「これが絶対に正しいはずだ」と思ってしまったら、脳に悪いクセが出ている証拠です。
「統一・一貫性」のためにガンコになり、いったん正しいと思い込んでしまうと、脳はそれ以上、思考を深められなくなるのです。
意識的にこの考えをやめなければ、独創的な思考は生まれません。
20.負けず嫌いになる
「悔しい」と感じることは、脳の力を引き出す強力なファクターとなります。「悔しい、今度こそやってやろう」と思えると、自己報酬神経群が強く働くことになるからです。
悔しいと感じられる「負けず嫌い」は、立派な才能であると言っていいでしょう。
21.記憶力をよくする方法
脳がプラスのレッテルをはった情報や、自己報酬神経群によって「自分にとってうれしい」と判断された情報は強くインプットされます。逆に、「おもしろくない」「嫌だ」「役に立たない」と思っていると、記憶するのが難しくなります。
記憶力を高めるには、「人に言われたから」ではなく「自分から」覚えようとしなければなりません。
好きなこと、感動したこと、主体的に取り組んだこと、心を込めたことは、記憶に深く残ります。一方、「我慢して勉強している」という状態では、どんなにがんばっても、脳がもっている記憶力は働かないのです。
また、学習記憶には体験記憶が伴います。つまり、「どんな体験で記憶したか」が記憶の強さを左右するということです。
好きな上司に教えられた、美人の先生に言われた、友達と一緒に感動したといった体験が、学習記憶を強くするのです。
22.記憶力を高める方法
脳は、さまざまな情報を重ねることで、より強く記憶するしくみを持っています。ということは、記憶すべき対象に興味をもち、重ねるための情報をより多く得ることが、記憶力を高めるポイントとなるわけです。
脳はイメージを介して、目で見たもの以上の情報をいくつも重ねて、記憶をつくり出しています。このメカニズムからわかるのは、重ねる情報が多ければ多いほど、記憶はより強く正確なものになるということです。
たとえば、人の名前を覚えるのであれば、名前だけを記憶しようとするのではなく、その人に付帯した情報を合わせることによって忘れにくくすることができます。
「美人だな」「背が高いな」「ハゲてるな」など、特徴が明確な人の名前は覚えやすいという経験はみなさんおもちだと思いますが、これはその「ハゲてるな」などと感じる情報が名前と重ねられ、記憶を強くするからです。
23.空間認知能を高める方法
「空間認知能」とは、空間のなかで位置や形などを認識する知能です。
物事の認識や判断、思考、記憶などでも空間認知脳の働きが必要ですから、空間認知能が低い人は、認識を誤ったり、記憶がなかなかできなかったりします。
また、物事の手順を考えるときにも空間認知能が重要になりますので、空間認知が苦手だと「要領が悪い人」「仕事の遅い人」になりかねません。
この空間認知能を高めるには、「姿勢を伸ばす」「スポーツを行う」「絵を描く」といった方法が挙げれます。
姿勢が正しく保たれていなと、体のバランスが崩れてしまい、空間認知能は働きにくくなります。正しい姿勢で水平な目線を維持すると、物事を正確に理解したり、体をコントロールしたりすることがしやすくなります。
物事を考えるときにも、体のバランスを保っていると正確にものが見え、思考力が発揮できます。もちろん、身体が疲れにくくなるので、集中力が維持できるという効果も期待できます。
空間認知能を鍛えるのに効果的なのが、スポーツをすることと絵を描くことです。
スポーツで体を動かす習慣がないという方が手軽にできる運動で、空間認知能をきたえるのに有効なのがキャッチボールです。ボールを正確な場所にめがけて投げる、受け止めるといった動作は、空間の間合いを測るトレーニングにもなります。
絵を描くことは、観察する対象物との距離を測ったり、縮小率を考えたり、形や角度を正確にとらえたり、色合いを把握したりと、空間認知能をフルに使います。物を正確にとらえるトレーニングとしても、大変効果的です。
最後に、空間認知能を低下させる習慣としてあげられるのが、字を雑に書くことです。字をきちんと書かない人は、空間認知能をきたえていないことになります。
文字はしっかり、丁寧に書くことを心がけましょう。
以上である。
どうだろか。
みなさんも「人の役にたちなさい」「何にでも興味をもちなさい」「否定的な言葉は、口に出してはいけない」「笑顔でいなさい」「姿勢は正しなさい」ということをよく言われてきたと思いますが、これは脳の観点から見ても理にかなっていることなのです。
脳を活性化する方法とは、一言で表すと「前向きになる」ということかもしれません。
そこから意識的に脳にとってよいことを心がければ、集中力が高まったり、記憶力が高まったり、コミュニケーションが得意になって人間関係がよくなるといったメリットも期待できると思います。
今回の記事で脳を活性化するために23の方法を挙げましたが、まずは自分が取り組めそうなものから挑戦してみてはどうでしょうか。
この記事を参考に、なりたい自分になれるようにがんばってください。
まとめ
1.貢献心は、脳の思考力を高める。
2.脳にとって興味を持つことが大切。
3.脳には、「自己保存」「統一・一貫性」という2つのクセがある。
4.頭がいい人は、何に対しても積極的に興味をもっている。
5.「おもしろくない」「好きじゃない」と思ってしまうと、脳は積極的に働かなくなる。
6.人を嫌いになることは、脳にとってよくない習慣である。
7.「嫌だ」「疲れた」などの否定語を口に出すと、脳のパフォーマンを落とす。
8.感動すれば、判断力と理解力が高まる。
9.笑顔は、脳のパフォーマンスを上げる。
10.脳には自分自身へのモチベーションとして「自己報酬神経群」という機能がある。
11.「だいたい終わった」は、脳にストップをかけてしまう。
12.「ムリかもしれない」と思ってしまうと、思考力や記憶力がダウンする。
13.「コツコツ」や「一歩一歩」などは、脳にとってよくない。
14.脳にとって、目的と目標は明確にする必要がある。
15.自己報酬神経群の働きを高めるためには、一度決めた目標は簡単には変えないこと。
16.自己報酬神経群の働きを高めるためには、指示されたことに対して主体的に取り組むこと。
17.考えを深めるためには、日記などを活用することが効果的。
18.独創的な考えを生み出すためは、本を読むとき、量より質に重点をおくこと。
19.1つの考えに固執してしまうと、独創的な思考は生まれない。
20.「悔しい」という気持ちは、自己報酬神経群の働きを強くする。
21.好きなこと、感動したこと、主体的に取り組んだことは、記憶に深く残る。
22.重ねる情報が多ければ多いほど、記憶は強くなる。
23.空間認知脳を高めるには、「姿勢を伸ばす」「スポーツをする」「絵を描く」といった方法が効果的。