11日午前5時すぎ、沖縄県・尖閣諸島の魚釣島北西約65キロの公海で、ギリシャ船籍の大型貨物船「アナンゲル カレッジ」(10万6727トン)と、中国漁船「■晋漁(みんしんりょう)05891」が衝突し、漁船は間もなく沈没した。海上保安庁の巡視船が漁船の乗員6人を救助、行方不明の8人を捜索している。外務省は、外交ルートを通じて救助を中国政府に伝え、中国側は謝意を表明した。

 第11管区海上保安本部(那覇)によると、貨物船から遭難通信を受け、海保の巡視船と航空機が現場に向かった。事故当時、貨物船は中国からオーストラリアに向かっており、漁船は操業中。天候は悪かった。中国当局と連絡を取り合い、周辺では中国公船も展開している。尖閣周辺の領海外側の接続水域を航行していた中国公船は11日午前、全て同水域を出た。うち海警局の2隻がその後、再び入った。

 尖閣諸島周辺では、5日から中国の公船と漁船の動きが活発化、漁船は連日200~300隻が接続水域を航行し、一部は領海にも侵入。海保が警戒を強めていた。(共同)

※■は間の日が虫