震災犠牲ALTの遺志継ぎ 日米高校生が交流
宮城県石巻市の小中学校で英語を教え、東日本大震災で犠牲になった米国人の外国語指導助手(ALT)のテイラー・アンダーソンさん=当時(24)=の出身地、米バージニア州リッチモンドの高校生8人が石巻市を訪れ、地元の高校生と交流している。
一行はNPOテイラー・アンダーソン記念基金のプログラムで昨年渡米した石巻の高校生がホームステイした家庭の生徒ら。基金の招きで7月29日に来日した。
8人は同月31日、石巻市のボランティア団体「チームわたほい」の活動拠点で地元の高校生らとバーベキューやスイカ割りを楽しみ、昨年自宅に滞在した生徒と再会を喜んだ。1日は石巻川開き祭りを見学した。
テイラーさんの出身校セント・キャサリン高3年のエミー・ウイリアムズさん(17)は「テイラーさんのご両親が悲しみを乗り越え、娘の遺志を継いで多くの人を結び付けているのは素晴らしい」と話した。
リッチモンドを昨年訪ねた石巻西高3年の阿部天音(あまね)さん(17)は「知り合った友人らと再会できてうれしい」と語った。
記念基金は「日米の懸け橋になりたい」というテイラーさんの遺志を引き継いで2014年に設立。毎年夏休みに相互交流するプログラムを実施している。
8人は石巻の高校生宅にホームステイするなどして4日に帰国する。
2016年08月02日火曜日