清里の朝。朝食までは標高1200mの飯山ハイキングをして小海線の野辺山周辺を散策する予定だった。が、テント場から清里駅まで歩いているうちになぜか頭の中が『シンゴジラ』観たい。シンゴジラ、シンゴジラ!と、シンゴジラで一杯になってしまった。
スマホで調べると甲府まで戻れば映画館がある。こういう時、僕は全く迷わない。すぐに甲府行きに飛び乗る。1時間半後には、映画館のシートに座っていた。多くの人がレビューで語っている通り『シンゴジラ』はすごかった。日本映画史に残るとか、感想大袈裟すぎ!とか思っていたら、甘かった。
嫌悪→恐怖→畏怖→絶句→感動→放心。
僕は2時間の間、ずっと吐き気を感じつつもスクリーンから目が離せなかった。もし都内の映画館で観ていたらあまりの絶望感にゲーっとしてしまったに違いない。そういう意味では甲府という東京から離れた場所でシンゴジラを観れたのは良かったのだろう。
考察とか苦手なのでレビューは、書かないけれど、完璧に昨日の清里テラスをシンゴジラが食ってしまった感がある。いきあたりばったり旅はまだつづく。明日はどこに行こうかなぁと思いながら、今、僕は夜の小海線の電車に乗り小諸へ向かっている。
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