経産相 タイなどのTPP参加に必要な協力

ラオスで開かれた国際会議に出席した世耕経済産業大臣は、TPP=環太平洋パートナーシップ協定の参加に前向きなタイなど各国の経済担当相と個別に会談し、日本が参加に必要な協力を行う方針を示しました。
世耕経済産業大臣は、日本とASEAN=東南アジア諸国連合の経済担当相との会合に出席するため、6日、ラオスを訪れ、タイやフィリピンなど4か国の経済担当相と相次いで会談しました。

このうち、タイのアピラディ商務相との会談では、タイ側からTPPへの参加を前向きに検討していることが示されました。また、フィリピンのロペス貿易産業相との会談でも、同じような前向きの方針が示されました。世耕大臣は各国に交渉の経過や情報を伝えるなど、必要な協力を行う方針を示しました。将来的にTPPへの参加を呼びかけた形です。

世耕大臣は記者会見で、「きっちりと秋の臨時国会で日本としても批准と関連法案を成立させるという強い意志を伝えた」と述べました。ただ、TPPの発効をめぐっては、交渉を主導したアメリカで議会下院の議長が、現状のままではオバマ大統領の残された任期に議会で採決しないという考えを明らかにするなど、先行きが不透明な情勢です。日本としては、大臣からTPP発効に向けた強い意志を示すことでアジア各国の懸念を拭い去るねらいがあるものとみられます。