『X-MEN』シリーズ一貫して描かれていたマイノリティ差別の問題はほぼ描かれない。人間対ミュータントの構図でもない。それはすでに描き切ったということか。仲間についての物語である。チャールズとエリックは、再び手を取り合うことになる。それは共通の敵がいるからだ。『フューチャー&パスト』でもそうだったが、彼らは「共通の敵」がいなくては一緒にいられない。お互いがお互いのことを分かり合っているというのに。これが相変わらずわたしの心をえぐってくる。
クイックシルバーが大変に良い。ミスティークを連れて走るとき、彼女の後頭部に手を当てる。首が折れないようにするためなんだと思うと、いかに彼が優しい人間なのかがわかる。彼なら出来るであろうと、観客が思うことをやってのける。最高だ。そして失敗する、若さゆえに。だからラストでミスティークの一言が効いてくる。
ミスティークといえば、ハンクがミスティークに、「守る」と言うシーンもとても良い。彼は今まで思い馳せてきたことだろう。彼女を守りたいと。
サイロックがストームを助けるところも良い。彼らもまた、仲間だ。
ナイトクローラーが良い。可愛らしい。小回りを利かせて、笑いを誘ってくる。初登場シーンは泣いた、彼だけでなくサイクロプスの初登場シーンも泣いたわけだが、わたしはどうも『X-MEN』シリーズ、特に新しいシリーズは、見ると自動的に何かのスイッチが入って泣いてしまうように出来ているのかもしれない。彼らが今まで人間からされてきたであろう酷い扱いを思うと、落涙せずにおれないのだ。
最初に書いたように、今作はそのような描写が少ない。ほとんどないと言っても過言ではない。ゆえにストーリーがアポカリプスさんとの対決に寄っている。圧倒的な力を持ったミュータントとの戦いは、人間を巻き込みながらも、人間のみを標的としたものではない。アポカリプスさんは人間もミュータントも一回滅びろと思っているだろうからだ。敵が強すぎるゆえ、みんなが守ろうとするものも多すぎる。とても数人のミュータントでは手に負えない。もしかしたら、この辺りに関して異を唱える人もいるのかもしれない、が、最終的に落ち着くところ、仲間についての物語である、というところを考えれば、大災害からの復興が大変そうだなとかは、どうだっていいんである。そこを突くのは野暮というものだ。
それにしてもマグニートーは不幸だ。人間の作った武器のせいで、大切な人がひどい思いをすることが多い。プロフェッサーXの腰の件もそうだし。彼は自分より強い人間(ミュータント)の下につくことはないだろうと思っていたが、今回はそうなった。洗脳の手段と同じで、一度価値観を覆されると人はそちらの側に着いてしまう。「自分だけは大丈夫だ、相手を言い負かせる」と強く思っている人が新興宗教にハマるのと同じだ。彼が戻ってこられたのは、やはり、プロフェッサーXがいたからで、ふたりは一緒にいるべき関係だと強く思うが、そうはならないところが、このシリーズの魅力でもある。ああ、今すぐもう一度見たい。というか『X-MEN』マラソンやりたい。
クイックシルバーが大変に良い。ミスティークを連れて走るとき、彼女の後頭部に手を当てる。首が折れないようにするためなんだと思うと、いかに彼が優しい人間なのかがわかる。彼なら出来るであろうと、観客が思うことをやってのける。最高だ。そして失敗する、若さゆえに。だからラストでミスティークの一言が効いてくる。
ミスティークといえば、ハンクがミスティークに、「守る」と言うシーンもとても良い。彼は今まで思い馳せてきたことだろう。彼女を守りたいと。
サイロックがストームを助けるところも良い。彼らもまた、仲間だ。
ナイトクローラーが良い。可愛らしい。小回りを利かせて、笑いを誘ってくる。初登場シーンは泣いた、彼だけでなくサイクロプスの初登場シーンも泣いたわけだが、わたしはどうも『X-MEN』シリーズ、特に新しいシリーズは、見ると自動的に何かのスイッチが入って泣いてしまうように出来ているのかもしれない。彼らが今まで人間からされてきたであろう酷い扱いを思うと、落涙せずにおれないのだ。
最初に書いたように、今作はそのような描写が少ない。ほとんどないと言っても過言ではない。ゆえにストーリーがアポカリプスさんとの対決に寄っている。圧倒的な力を持ったミュータントとの戦いは、人間を巻き込みながらも、人間のみを標的としたものではない。アポカリプスさんは人間もミュータントも一回滅びろと思っているだろうからだ。敵が強すぎるゆえ、みんなが守ろうとするものも多すぎる。とても数人のミュータントでは手に負えない。もしかしたら、この辺りに関して異を唱える人もいるのかもしれない、が、最終的に落ち着くところ、仲間についての物語である、というところを考えれば、大災害からの復興が大変そうだなとかは、どうだっていいんである。そこを突くのは野暮というものだ。
それにしてもマグニートーは不幸だ。人間の作った武器のせいで、大切な人がひどい思いをすることが多い。プロフェッサーXの腰の件もそうだし。彼は自分より強い人間(ミュータント)の下につくことはないだろうと思っていたが、今回はそうなった。洗脳の手段と同じで、一度価値観を覆されると人はそちらの側に着いてしまう。「自分だけは大丈夫だ、相手を言い負かせる」と強く思っている人が新興宗教にハマるのと同じだ。彼が戻ってこられたのは、やはり、プロフェッサーXがいたからで、ふたりは一緒にいるべき関係だと強く思うが、そうはならないところが、このシリーズの魅力でもある。ああ、今すぐもう一度見たい。というか『X-MEN』マラソンやりたい。
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