7人制ラグビー男子 日本は3位決定戦で敗れ4位

7人制ラグビー男子 日本は3位決定戦で敗れ4位
k10010632341_201608120734_201608120735.mp4
リオデジャネイロオリンピックで今大会から新たに採用された7人制ラグビーの男子は11日、3位決定戦が行われ、日本は南アフリカに14対54で敗れ、メダル獲得はなりませんでした。
決勝トーナメント準決勝でフィジーに敗れた日本は3位決定戦で世界ランキング2位の南アフリカと対戦しました。
日本は立ち上がり南アフリカに立て続けに2つのトライを奪われましたが、前半8分にキャプテンの桑水流裕策選手のトライで7対14と7点差に迫りました。
前半終了間際にトライを奪われた日本は7対21で迎えた後半、開始早々、合谷和弘選手が自陣から抜け出しそのままスピードに乗りトライを決めましたが、その後は、個人技で勝る南アフリカの突破を止めることができず、5つのトライで突き放されました。
日本は14対54で敗れ、メダル獲得はなりませんでした。
金メダルは準決勝で日本を破ったフィジーでした。フィジーはオリンピックですべての種目を通じて初めてのメダル獲得となりました。

瀬川監督 選手の活躍たたえる

7人制ラグビー、男子の日本代表は世界ランキング2位の南アフリカとの3位決定戦では、守備で相手への最初のタックルのタイミングが遅れて、パスをつながれたりスピードに乗せて抜かれたりするなどして、あわせて8つのトライを奪われ勝ちパターンである接戦に持ち込むことができませんでした。

キャプテンの桑水流裕策選手は「準決勝のフィジー戦と同じで、1人目のタックルで相手を倒しきれず、パスでつながれてずるずるいってしまった。もっと前で止めていれば違った結果になったと思う」と振り返りました。
日本はメダルはなりませんでしたが、今大会、予選リーグの初戦で優勝候補のニュージーランドを破った勢いに乗って、これまでの国際大会でもなかったベスト4まで勝ち進む快挙をオリンピックという大舞台でなしとげました。
桑水流選手は「メダルを目標にしてきたので悔しいし、トップフォーに進めたことには満足していない。ただ、試合を重ねるごとにチーム力が上がって自信もついてきた実感はあった。国内でしっかり強化していければメダル獲得も実現できると思う」と話していました。

瀬川智広監督は「3位決定戦の前に選手たちに『やってきたことをすべて出そう』と声をかけた。思うような試合ができず悔しいし、目標としていたのはメダルだったので、届かなかったのは残念だが、すごくいい戦いができたと思うので、選手たちには感謝したい」と選手の活躍をたたえていました。

後藤選手の出身地でも声援

リオデジャネイロオリンピック7人制ラグビー男子の3位決定戦に出場した後藤輝也選手の出身地、山梨県忍野村では、大型スクリーンの前で家族などが声援を送りました。
後藤選手の出身地の忍野村の公民館には早朝から地元の人などおよそ150人が集まり、後藤選手の兄の秀徳さんも応援に駆けつけました。
試合開始後、まもなく後藤選手がタックルを受けて負傷交代すると会場からは悲鳴のような声が上がりました。試合は劣勢が続きましたが集まった人たちは日本の選手がボールを持つたびに声援を送りました。
結局、日本は14対54で敗れ、メダル獲得はなりませんでしたが、選手をねぎらう大きな拍手が送られていました。
幼い頃から後藤選手を知っているという30代の男性は「後藤選手の活躍をずっと応援していたのでメダルに届かなかったのは残念です。ただ、世界4位なので胸を張って帰ってきてほしいです」と話していました。また、兄の秀徳さんは「早々に負傷交代したので本人は悔しいと思いますが、まずはお疲れさまでしたと声をかけてあげたいです」と話していました。

都内のスポーツバーでファンが声援

都内のスポーツバーでは、ラグビーファンが試合をテレビで観戦しながら声援を送りました。
東京・豊島区のスポーツバーには平日の早朝にもかかわらず、ラグビーファンが集まって大型のテレビで試合を観戦し、前半8分に日本が初トライを奪うと、「ナイストライ!」と歓声が上がりました。後半は、南アフリカに相次いでトライを許す展開となりましたが、ノーサイドの笛が鳴ると、温かい拍手で選手たちの健闘をたたえました。
埼玉県から来た52歳の男性は「銅メダルを取れなかったことは残念ですが、ベスト4に勝ち進んだことで日本ラグビーの強さを世界に示すことができたと思います」と話していました。また、都内に住む42歳の女性は「去年のワールドカップで南アフリカに勝って以降、日本のラグビーに注目が集まってうれしいです。4年後の東京オリンピックでは必ずメダルを取ってほしいです」と話していました。