デルタ航空 成田発着の3路線から撤退

デルタ航空 成田発着の3路線から撤退
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成田空港をアジアとアメリカを結ぶ拠点と位置づけてきたアメリカの大手航空会社デルタ航空は、成田とニューヨークを結ぶ便など3つの路線から撤退することを明らかにしました。
デルタ航空によりますと、ことし10月、いずれも成田空港とアメリカのニューヨーク、タイのバンコク、それに関西空港を結ぶ3つの路線から撤退し、運航を取りやめるということです。
その理由について、ことし2月の日米航空交渉でアメリカと羽田空港の路線に昼間を含む時間帯の発着枠が新たに設けられることになり、成田空港の競争力が低下するためだとしています。
デルタ航空は経営統合する前のノースウエスト航空の時代から成田空港をアジアの拠点と位置づけ、積極的に投資して成田を発着する路線を充実させてきました。しかし、都心に近い羽田空港の発着枠が増えれば、利用客がアメリカン航空やユナイテッド航空といった日本の大手航空会社と提携するライバル会社に流れてしまうとして懸念を示していました。
デルタ航空は、今後もシアトルやアトランタなどアメリカのほかの都市と、成田空港を結ぶ便は継続するとしています。
一方で、提携している中国東方航空や大韓航空などとの関係を強めるとしており、アジアの拠点としての成田空港の地位低下が懸念されます。