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 熊本地震でただ一人、安否不明になっている熊本学園大4年の大和晃(ひかる)さん(22)=熊本県阿蘇市=について、県は8月上旬にも地上からの捜索を約2カ月ぶりに再開する。梅雨明けで土砂災害などの危険が少なくなったと判断した。

 県や県警、消防などの関係機関が22日の会議で決めた。大和さんが土砂災害に巻き込まれたとみられる同県南阿蘇村の阿蘇大橋付近を重点的に捜す。態勢や具体的な捜索方法は決まっていない。捜索を数日間続けることも検討している。

 地上での捜索は5月の大型連休前に中止された。6月1日に一度捜索したが、その後は固定カメラやヘリコプターによる上空からの監視に切り替えている。

 大和さんの父、卓也さん(58)は捜索打ち切り後も家族や知人と一緒に捜索を続けている。取材に「捜索の再開はうれしい。息子の発見の手がかりになるようなものを見つけてほしい」と話した。(小田健司)