読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

よつブログ。

ビジネス、生活、政治、英語等オールジャンルで思った事調べた事を書いて行きます。

多数派に賛同してしまう社会心理行為"同調"とは

心理学

スポンサードリンク

f:id:yoshihiroakai10:20160810162314p:plain

 

どうも、よつぶです。

 

心理学系記事は作成に時間が掛かるので最近サボっていたのですが、そろそろ僕も心理学に触れたくなってきたのでまたギアを入れて行こうかと思います。

 

今回は僕が実際に実験してみた社会心理学の行動の一つ"同調"(conformity)について色々と書ければと思います。

 

どうでもいいですが、大学の頃の心理学は英語で全て習っていて、英単語は覚えていても専門用語なので日本語に訳せないのが結構辛いです。でもそこも勉強だと思って日本語の単語も覚えて行こうと思います。

 

 

同調とは

社会心理学用語で"同調"(英語ではconformity)とは自分の意見や信念に関わらず、多数派に賛同する事を指します。

 

例えば、東京都知事戦で誰に入れればいいかわからない時に、友達の多くが小池さんに投票していたので自分も小池さんに入れたりする事です。

 

さらに、自分の意見や信念が強い場合でも同調は起きるのが特徴ですので、例えば女子会でみんなが自分の好きな男優をブサイクだと言っていてもその場は賛同したりしますよね?

 

この様に『大多数=正解』という考えや、人間関係を崩さないため、自分が間違っていたら嫌だから等の理由で人間は多くの場面で大多数に同調しています。

 

特に『空気を読む』や『集団主義』の日本の文化には多く見られる行動です。学校で同じ制服を着たり、黒髪短髪に揃えたりと日本人は知らない内に大多数に同調する大事さを学んでいます。

 

逆に個人主義のアメリカ等の欧米諸国では日本に比べると少ない傾向にありますが、それでも同調する傾向はかなり強いと言われています。

 

 

流行も同調

f:id:yoshihiroakai10:20160810162429j:plain

実はファッションや言葉等の流行も同調の一種で"同調現象"と言われています。多くの人間が大勢の人がやっている事、言っている言葉、着ているファッションが正しい、かっこいい、面白いと思ってしまう傾向にあるようです。

 

最近だと「ポケモンGO」が日本に入る前に世界中で大人気でしたよね。それが日本リリース前にニュースで大きく取り上げられていたので、ポケモンGOは絶対面白いはずだと思って日本でのリリース後はたくさんの人が街中でプレイしている姿を見かけます。

 

この"同調現象"は個人主義のアメリカでもファッションやゲーム等を主流に大きな存在となっているので、人を動かすかなりのパワーがある事がわかります。

 

 

アッシュの実験

社会心理学では同調の実験をした有名な心理学者にソロモン・アッシュ(Solomon Asch)という人がいます。

 

アッシュは非常にシンプルな実験で、同調により人がいかに間違っている事に賛同しやすいかを証明しています。

 

アッシュは実験で複数の参加者に3本の線を見せて、どれが一番長いのかを回答させるといった実験を行いました。下の写真の通り、答えは明白で普通の人であれば間違うわけがありません。

 

f:id:yoshihiroakai10:20160810154241p:plain

出典:Asch conformity experiments - Wikipedia, the free encyclopedia

 

ただ、実験では実際の参加者は一人だけで、他の人はすべてアッシュが仕組んだサクラになっています。そして実験対象者の人が回答する前にサクラが全て間違った回答(一番長いのはBだがサクラの回答はC)を実験対象者の前でした場合、実験対象者はサクラと同じ回答をするのかを調査しました。

 

実験の結果65%もの人が間違っているとわかっていながらサクラと同じ回答をしたのです。他の全員が自分とは違う回答をして、間違っている可能性を感じて明らかに自分の答えとは違う回答をしてしまう同調をした事になります。

 

これは実際に欧米で行われていたのにも関わらず半数以上の人が同調しました。日本で行ったらどのくらいの人が同調するのか興味が湧きますね。80%とか行きそうな気もします。

 

 

エレベーター実験

f:id:yoshihiroakai10:20160810162343j:plain

同調の実験で僕が大学の時に習ったもので面白い実験があったのでもう一つ紹介します。それは「エレベーターに乗った時に既に乗っている人が全員扉側とは反対側を向いていた場合、乗ってきた人も反対側を向くのか」といった実験でした。

 

基本的にみんなエレベーターに乗る時は扉側を向いて、階数を見つめてたりしますよね?その逆って普通に生活していたらまず見ないと思いますが、その他多数がそれをしていると大抵の人は同調して同じ事をしてしまうのです。

 

この実験を見た後に、僕は友達とこれなら学校で出来るし試しにやってみよう!となり、実際に学校で同じ実験を再現してみました。

 

まず僕と僕の友達数人がエレベーターに逆向きに乗り、他の階に行くと2名の学生が乗り込んできました。その時の2名の会話は以下です。

 

学生A:「え?何これ?何が起こってるの?

(彼は結構動揺していました。僕は笑いをこらえるのに必死でした。)

 

学生B:「いいからみんなと同じ様にしろ!壁向くぞ!

(冷静ですがしっかり同調してます。)

 

学生A:「お、おう。わかったよ。やるよ。

(少し安心した様でした。)

 

その後違う階でエレベーターが開いて彼らが降りて行ったので、僕らも一緒に降りてネタバラシしました。彼らは笑顔で「そういうことか!びっくりしたよー」って笑ってくれました。

 

外国人はこうゆうドッキリや実験にも笑って対応してくれるので最高です。日本だと怒られたりプライバシーの問題に発展しそうで中々出来ないですよね。

 

とにかく僕らの実験は大成功でした。初めて野外の普通の環境で実験を行いましたが、普通に楽しく出来たので、また機会があれば実験してみたいなって思います。

 

 

まとめ

今回最後に紹介したエレベーター実験の事をふと思い出して記事を書いてみましたが、やっぱり心理学は面白いですね。

 

今回は、人間はその他大勢の意見や行動に自分の行動が左右されやすいと言う事を説明しました。この同調を授業で習ってからは、毎日の生活の至るところで同調が見られてびっくりしてました。

 

同調も良い事ばかりでなく、自分の主張が出来なくなったり、意見が言えなくなったりもするので、しっかり自分がそういう傾向にある事を認識して場合によっては逆らって欲しいですね。