法大アメフト部監督解任処分、不適切な金銭管理で調査委が報告書…プール金5700万円
2016年8月11日6時0分 スポーツ報知
日本一5回の名門、法大アメリカンフットボール部の活動費問題で、法大が10日までに調査委員会による報告書をまとめ、不適切な金銭管理があったとして同部の青木均監督(68)を7月16日付で解任していたことが分かった。
法大が5月6日付で設置した調査委員会は、弁護士や公認会計士らで構成、同部の運営実態を調べた。報告書によると、アメフト部には大学側に報告していない口座に約5700万円のプール金があり、これらを原資に大学の寄付金制度を不正に利用していたことが判明。2010年~14年度に計約1537万円を不当に受け取っていたと認定した。返金を求めるという。
一方、監督が代表を務めるNPO法人が部員らにグッズなどをあっせん販売し、青木氏が同法人を経由する形で今年4月までに月約15万円の報酬を得ていたことも分かった。監督は無報酬とされていた。また、監督が代表の株式会社が同部の合宿先の旅館から「割戻金名目」で合宿代金をキックバックさせ、4年間で460万円を受領していたことも判明。部員や父母らには説明されていなかった。
青木氏が練習前後に「フィジカルを強化する」との方針で部員にチクワやサバの缶詰などを渡し、飲食代を徴収していた件について、法大は「監督の勧めで、食べたくないが買っていた部員がいたことは調査の中で確認した」と回答。ただ、調査委は飲食代について「不適切な個人的な利益ではない」とした。
一連の問題について法大は「長期間にわたって就任していた監督に対するガバナンスが機能していなかった」と説明。再発防止策をまとめ、保護者らにも説明する予定という。