小池“新党”へ70人集結!それでも…「選択肢の一つ」結成発表は見送り

2016年8月11日6時0分  スポーツ報知
  • 支援する区議ら約70人と一緒に「NO1ポーズ」で記念撮影に応じる小池百合子都知事

 東京都の小池百合子知事(64)が、自身を支援する都議、区議らを中心とした「政治塾」の設立を計画していることが10日、関係者への取材で分かった。民間人も参加できる「開かれた塾」を目指すという。この日、知事選で支援を受けた都議らが開催し70人超が集まった会合に出席。都議会に支持政党のない小池知事は、新党結成について「選択肢の一つ」と初めて踏み込んで言及した。政治塾が新党の礎となるのか、「親小池派」議員の輩出先となるのか、来夏の都議選に向け注目される。

 都知事選の圧勝から10日。小池新知事は、都議会掌握へ次の手を打っていた。小池氏に近い関係者によると、小池氏は政治塾の開校に向け動いているという。都議、区議ら政治家だけでなく、民間人も気軽に参加できる形を目指し、選挙中に公約として示した「都政の透明化」「五輪予算・運営の適正化」などの考えを浸透させたい考えだ。

 この日夜、「親小池派」の都議3人らが開催した会合「小池知事とともに新しい都政を前進させる地方議員の会」には、都内近郊から区議、市議ら約40人を含む、70人超が集まった。議員の多くは無所属。遅れて駆け付けた小池氏は感激した様子で「同志と呼ぶにふさわしい方々」と深々と一礼。「東京大改革へ後戻りが許されない」と決意を新たにした。

 会合前、小池氏は報道陣に「会合は新党結成への流れか」と問われると、「(新党は)選択肢の一つだが、都政を前に進めていくうえで判断すること」と述べ、「都知事選では、改革の旗印で(地方議員の方に)集まっていただいた。引き続き、改革について話し合える機会になる」と新党結成の可能性を否定しなかった。関係者によると、会合内で「政治塾設立」に関して触れる予定だったが、直前で取りやめになったという。

刺客を養成か 政治塾設立は「小池新党」結成への布石ともいえる。最初の都議会は9月28日から始まる定例会となるが、291万票以上の支持を得て当選した小池氏でも、支持政党を持たずに、議会で約半数の60議席を占める自民党と選挙中のように対立したままでは、自らの提案を否決されかねない。

 自民党との関係改善というカードも残すが、関係者によると、政治塾で育った「親小池派」を来夏の都議選に「刺客」として出馬させる可能性もあるという。「議会を進めるうえで抵抗勢力が現れれば、取り除くために動くことも考えられる。都民もそれを後押しするのではないか」と語った。

 かつての「政治の師」である小沢一郎衆院議員(74)も、自由党時代から政治塾で人材を発掘。橋下徹元大阪市長(47)は地域政党「大阪維新の会」を率いて、一大ムーブメントを巻き起こした。都議会の運営次第では、「小池新党」結成への動きが加速しそうだ。

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