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【スポーツ】

[高校野球]高橋昂、11K完投 花咲徳栄 初戦突破

2016年8月11日 紙面から

花咲徳栄−大曲工 1失点完投で初戦を突破した花咲徳栄・高橋昂(佐伯友章撮影)

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◇花咲徳栄6−1大曲工

 花咲徳栄(埼玉)が6−1で大曲工(秋田)を破った。埼玉大会無失点で甲子園に乗り込んできた今大会の投手ビッグスリーの一人、高橋昂也投手(3年)は再三走者を出し、本塁打でこの夏初めて失点も許したが、要所を締めた。埼玉勢は夏60勝目。広島新庄(広島)は延長12回に勝ち越し、昨夏4強の関東第一(東東京)に2−1で競り勝った。樟南(鹿児島)は9−1で初出場の京都翔英(京都)に快勝。市和歌山(和歌山)は8−2で星稜(石川)を下した。

      ◇

 11奪三振で完投したが、本塁打を含む10安打を浴びた。プロ注目の左腕、花咲徳栄の高橋昂は本調子ではなかった。「とにかく勝ててほっととしている。久しぶりの公式戦で、最初ばらつきがあったが、本塁打を打たれたところから力が抜けてきた。自分で修整できてよかった」。小さな声で投球を振り返った。

 1回から140キロ台の速球を投げたが、先頭打者を四球で歩かせ、3、4番に連打された。4回には佐渡に136キロをスタンドに運ばれた。埼玉大会で37回投げて無失点、今夏初めて許した失点だった。しかし、その後は変化球も交えて打たせて取る場面も増えた。

 捕手の野本は「最初力みすぎてフォームが崩れていたが、4回以降きれいなフォームに戻っていた」と語り、岩井隆監督(42)も「変な話だが、本塁打を打たれてよかった。あれで粘り強くなった。三振取ろう、スピードボールを投げよう、というのが一番危ない。力投はしなくていい。まだまだ成長過程なんです」と、試合中に修整できたエースをたたえた。

 高橋にとって甲子園のマウンドは夏春夏と3度目だ。昨夏は準々決勝の東海大相模(神奈川)戦でリリーフしたが、3−4でサヨナラ負け。センバツは1回戦で秀岳館(熊本)と当たり、3回裏に一挙5失点し、5−6で敗れた。

 この日の最速は146キロで、自己MAXに2キロ及ばなかった。今大会では自身とともに「高校ビッグスリー」と呼ばれる横浜・藤平、履正社・寺島が、すでに初戦を勝ち上がっている。「同じ年にこれだけすごい投手がいるのはすごくいい。(自分は)まだまだ及ばないが、一戦必勝で大会を通じて投げられるようにしたい」。口数は少ないが、頂点を目指す心意気は確かだ。(山内明徳)

  

 

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