蹴球探訪
奇跡の初優勝見えた レスター・岡崎が激白「試合後はいつも悔しい」(4月27日)
【スポーツ】[競泳]松田丈志、有終の銅 東京以来52年ぶりメダル2016年8月11日 紙面から ◇リオ五輪 800メートルリレー決勝男子800メートルリレー決勝で萩野公介(21)=東洋大、江原騎士(ないと、23)=自衛隊、小堀勇気(22)=ミズノ、松田丈志(32)=セガサミー=の日本は7分3秒50で銅メダルを獲得。自由形リレーで1964年東京大会以来52年ぶりのメダルを奪うとともに、五輪最後のレースとなる松田に有終の美を飾らせた。同200メートルバタフライ決勝は坂井聖人(21)=早大=が1分53秒40で銀メダル、瀬戸大也(22)=JSS毛呂山=は5位。同200メートル平泳ぎは準決勝で渡辺一平(19)=早大=が五輪新記録の2分7秒22をマークし、全体1位で決勝へ進んだ。 ◇ リオを最後の五輪と位置付ける今大会の日本勢最年長、アンカーの松田が必死に粘る。自身が引き継ぎした2番手の順位は落としたが、優勝候補にも挙がっていた4位のオーストラリアに0秒68差をつけてゴール。自由形復活の扉をこじ開けた松田がプールから上がると、笑顔の4人は輪になって抱き合った。 自身が主将だった4年前のロンドン五輪では、北島康介が個人種目での3大会連続メダルを逃した。そこで松田は「康介さんを手ぶらで帰らせるわけにはいかない」とレース前に他の2人と話し合い、400メートルメドレーリレーの銅メダルをプレゼントした。「今度はあいつらが言ってくれるかと思ったら、結局言ってくれなかった」。レース後の取材エリアで松田は苦笑したが、実は第2泳者の江原が「丈志さんを手ぶらで帰らすわけにはいかない」と他の2人に呼び掛けていた。 だからこそエースの萩野がスペイン高地合宿に出発した6月以降、3人で実施した国内合宿での厳しい練習にも耐えることができた。「金メダルを目指そう」と本気で話す松田のもと、メンバーが結束する。8時間前にあった予選を5位で終えた後、松田から「決勝は小堀と騎士で最低3秒は上げてくれ」と指示が下ると、忠実に遂行。予選より江原はタイムを1秒01、小堀は1秒89縮め、2人で約3秒のアドバンテージを築く。そんな後輩たちの熱い思いに「時間をかけて4人でつくってきた。一人じゃなく、みんなで取ったから本当に思い出に残るレース、メダルになった」と感謝。自身4個目となった五輪銅メダルの重さを、しみじみとかみしめた。 「この強い日本競泳ですけど、男子は自由形でメダルを取れていなかった。いよいよこれで本当の競泳大国って言えるんじゃないでしょうか。前を泳いだ3人はきっと、東京五輪も視野にあると思う。次の東京五輪ではぜひとも金メダルを目指してほしい」 52年前の東京から4年後の東京へ、この銅メダルが希望の架け橋のワンピースとなる。 (千葉亨) PR情報
|