8.2016
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8月9日(火)
『小売りに立つか?製造卸に立つか?・・・』
2017年からLOWAの輸入代理店となるイワタニプリムスさんとの
契約のため、担当の渡部さんがBC穂高をご訪問された。
BC穂高では、これからも末永くLOWAの登山靴を
たくさんのお客さまに届けるお仕事をさせていただく。
ということで、契約書にサインした。
渡部さんとのお話しで、イワタニプリムスさんと
好日山荘さんの取引が停止したことをお聞きした。
好日山荘さんは、利益拡大のために会社の方針を
数年前に方向転換されたようだ。
はじめは、エバニューさんと取引が停止。そして
つぎにロストアローさんと取引が中止。
イワタニプリムスさんで3社目となるようだ。
取引というものは、お互いにとって立場の違いや
知識や経験や技術、そして、業績などブランド力や
集客力をお互いが共有することで、5:5の関係が成り立つ。
今の物販業界では、業種によって多少は異なるが
製造部門が原材料込で約40%
卸部門が約20%
小売部門が40%以下
というケースが一般的な利益配分である。
これに基づき小売価格が決められている。
30年前にぼくは、アパレルの小売りの最前線で
働いていたことがある。
当時は、製造卸と小売り部門は50%:50%で
アパレルの場合は、プロパーでの販売時期が短く
新製品も4カ月でセール販売となる。
そして、小売店の規模にもよるが、売れ残った商品は
メーカーへ返品され、つぎの新製品が納品される。
そう、小売店には在庫リスクはほぼゼロで売れ残れば
メーカーさんが引き取って、次にセール価格が付けられて
再び納品される。
そんな仕組みだった。
今でも百貨店さんは、同じ仕組みを続けられていると思う。
しかし、登山用具業界は、すべての商品は仕入れをおこしたら
買い取って売れ残っても返品はできない。
小売では、売れている商品の利益と
売れ残った在庫の損益を相殺しての粗利益となるのだが
決算上は、そうはならない。売れ残った在庫も利益として計上されるのだ。
いくら頑張って売り上げを上げても、そのために仕入れて
売れ残った商品を処分したら、粗利は0%以下となることも少なくない。
メーカーさんは、近年、ファーストオーダー制を重視しているため
半年前にオーダーした製品を小売店に納品したら利益は生まれる仕組みである。
しかし、小売店は、お客さまとの約束は何もないため売れるのか?
売れないのか?やって見なければわからない。
ある意味、バクチそのものである。
ただ、この仕組みがどこのメーカーさんも小売店側も了承して
取引をしてきた。
それを、同社は小売店のリスクである在庫損益を減らすため
メーカーさんに返品を条件にした取引にしたい。
と申し出た。ということである。
それは小売店としては本音である。
在庫損益リスクを0にして、製造卸に100%
負わせるということで粗利益を最大限にできるのだ。
しかし、製品の生みの親は製造で、独占的契約を結んだ輸入代理店が
製品の流通をコントロールする側であり、小売りは、在庫リスクを背負う
条件で取引をしていただいているだけである。
ちなみに、小売店の粗利益40%であるが、その中には
人件費、家賃、修繕費、在庫損益、その他経費となる。
利益には上限はあるが、損益はいくらでも出る可能性があるのが
商売なのだ。
しかも、現代の小売り業は、売上増=経費増、人件費増、在庫損益増
家賃増に代わるだけで利益はほとんど出ない仕組みになっている。
とくに拡大路線で全国チェーン展開をしていると
利益の出るお店もあれば赤字のお店もある。
赤字だからといってすぐにその店を閉店するわけにもいかず
いちど開店したら、そう簡単に閉店はできないものである。
多店舗チェン展開には落とし穴がたくさんあるのだ。
アメリカのタワーレコードは、2000年に10億ドルの利益を
記録して、2005年には破産により倒産している。
いま、マクドナルドが店舗数を大幅に減らしている。
みんなはどう見ているだろうか?
大型店は大変だ。品揃えだけが売りだから、毎年膨大な売れるか売れないか
わからない商品を仕入れしなければならない。
大型店は結局、品揃えが売りなので品揃えのために在庫で
苦しむことになる。
自分たちの強みだと思っていたことが、それによって自分の首が絞められる。
それが、ただ店舗を増やすことの罠なのである。
大規模な企業には大企業なりの悩みがある。
でも、好日山荘さんの今の路線は、あまりよくないように思う。
過去にも、全国どこでも、豊富な品揃えと価格だけを売りにしてきた企業は
ことごとく失敗してきた。
さて、どうだろう?
8月8日(月)
『さらに10年、LOWAと共に・・・』
10年以上愛用されたLOWAの登山靴のソールが
剥がれてきたということで新しく新調されるために
ご来店された女性のお客さまのフィッティング。
10年以上履ける登山靴はもちろんTAHOEである。
お客さま、これからもTAHOEで登山を楽しまれる。
8月7日(日)
『足に合っていない靴を履いていると・・・』
外反母趾や小指の付け根の骨が刺激され
自らの体を守るためにカルシウムが分泌されて
骨が強化されていく事になるためにより出っ張ってくる。
出っ張った骨は、さらに刺激され、成長していく。
『そして突然、痛み始める。』
痛いから、また庇うためにさらに大きい靴を履いて歩くと
それがまた、骨を成長させてしまう。
悪循環である。
普段靴でも、登山靴でもこの悪循環に陥らないように
足に合った靴を履いて歩くことが大切な事である。
今日もそんな、足を痛めて来られたお客様のフィッティング
シリオの登山靴で足に合わず痛めてこられた。
かばえばかばうほどさらに痛くなる。
本人にとっては、真剣な悩みである。
このスパイラルからの脱出。
登山靴のフィッティングは失敗が許されない。
8月6日(土)
『TAHOEが泣いている””』
足が痛いご相談のお客さまは
埼玉県から夫婦でご来店された。
お2人はLOWAのTAHOEをご持参され
この登山靴は、数年前に好日山荘さんで購入されたという。
まず、足が痛いという奥さまから確認する。
登山用のソックスに履き替えていただき
専用のゲージで足のサイズを確認する。
ソックスを履いた時の実寸長さは22.5cm
痛い箇所は、左足の外反母趾部分が下りで擦れて痛い
という。
ご持参されたTAHOEのサイズは「UK5.0」
2サイズ大きかった。
これでは、どうしようもないため、足型から
TIBET LLのワイド木型のモデルのUK4.0で
フィッティング。
最初は半信半疑だった奥さまは、ぼくがTIBETを
履かせると、おどろいたご様子で店内を5歩あるいたあと
驚かれた次に笑顔になった。
ご主人もサイズが大きい。
ワンサイズ下げて、足型が細めのため、TAHOEでは
がさがさ靴の中で動いてしまう。
標準木型のBANFF PROでフィッティング。
※スーパーフィートのインソールは、よくあるチェーン店でマニュアルのように
店員さんがすすめてくれるけど、滑りやすくて硬いため「登山には向かない」のでご注意ください。
とくに膝が痛くなる方は、ご使用を中止されることをおすすめします。
8月5日(金)
昨日からはじまった工事は、まず倉庫兼出荷業務のお部屋からはじまった。
インターネットショップで受注した商品を倉庫から
出荷準備、完了までをスムーズにできるように作業スペースの
改善が目的である。
商品の入荷から受注後の発送までの流れを考えながら
現場のスタッフとともに棚の配置や作業台など工事業者さんと
打ち合わせをしながらの作業となる。
木工作業は、1階の元BC穂高初代店のスペースを使っていただき
1階と3階を行ったり来たり。
移動はほとんどエレベーターなので楽ちんではあるが
ときどき、階段を走って登り下り。
しかし、このビルは、エレベーターホールがガラス張りのエアコンなし
夏は、サウナのように暑い。
真夏の日中はエレベーターホールに長時間居ることは、炎天下の車の車内に
閉じこまれたような・・・生命の危険を感じる灼熱地獄である。
この環境は、なんとか、ならないか。。。
8月4日(木)
BC穂高では、インターネットショップを店舗と同じビルの3階を
本社兼オンライン事業部として本社スタッフが運営をしている。
BC穂高の店舗2階フロアは、店長のぼくが一人で運営をしている。
しかし、会社の社長でもあるぼくは
本社のインターネットショップも、とりあえず責任者である。
今日から、インターネットショップのオフィスの拡張工事が
はじまった。
受注から発送までをもう少しステム化して効率よく
業務がすすむように改善が必要なのである。
ちょうど、8月はインターネットショップは受注が少し
落ち着く季節である。
ぼくも、現場監督として工事のお手伝いをする。
このオフィスは、30坪ほどのスペースを2室にわかれて使っている。
1室は本社の事務所でもう1室は、インターネット通販事業部が入っている。
本社には、ぼくの机などは無く、WEBサイトの制作管理をしている
ゆかちゃんの机がドーンとあり、次の工事で、ゆかちゃん専用の部屋と
くつろぐスペース、作業スペース、撮影スペースなどを作る予定である。
部屋の全体のレイアウトは、おしゃれな撮影スタジオがテーマである。
今日はインターネット通販事業部の倉庫兼出荷業務が行われているスペースから
工事がはじまった。
なので、ぼくは、商品を持っていったりきたり。。。
8月3日(水)
山で学校登山をすれ違ったり、学校登山を行動を共にするような
タイミングではまってしまったり。
そんなときは、どう感じますか?
いやだな~。とか思ったりすることはありませんか?
ペースが乱されてしまったり、すると
どうしてもネガティブな感情が目を覚ましてしまう
こともありますよね。
だけど、学校登山は、行政管理区(山・国立公園)で行われている
義務教育の一環として県や市町村の教育委員会と学校の行事ですので
われわれのような、一般の遊び目的の登山とは区別が必要です。
学校登山と出くわすのが苦手な人は、その日を避けて登山をしてください。
山小屋さんに問い合わせをすれば、案内してくれます。
そういったことも、登山の安全のための下調べの一環として
天候や登山道の状況と一緒に下調べをする習慣を身に付けましょう。
それでも、学校登山の引率をして、思うこと。
があるので動画でお話をさせていただきました。
8月2日(火)
夏山シーズンに入ると、登山靴のソール交換のご依頼や
お問い合わせが増えるのは毎年のこと。
冬のあいだ放置されていた登山靴を物置から取り出して
よくみたら、「ソールが剥離している・・・。」
そろそろソール交換時期だったけど、シーズンオフにうっかり
ソール交換に出し忘れ、まあいいや、で山に履いてみたら・・・
「やっぱり滑る。」
ということで持ち込まれるお客さま。
いまからだと、お盆を挟むので、仕上がりは9月中旬となる。
今年も、ソール交換ラッシュが始まりましたよ。
そこで、ソール交換に出すときに注意したほうがいいポイント
けっこう最近こういった失敗が多い。ことを動画でお話をしています。
8月1日(月)
登山靴で足が痛いとショップに相談に行くと
よくすすめられる緑や水色のアレ。
ちょっとまてよ?
緑や水色のアレは、登山靴で足が痛いことを解消するための
ツールだったっけ?
いつから、そうなったんだろう?
今日も、足に合っていない登山靴を購入されたお店に
ご相談に行かれたら緑色のアレを店員さんにすすめられ
購入されたけど、改善されなかったというお客さまが
登山靴のフィッティングのためにご来店された。
お客さまの足に合う登山靴を見つけるのは簡単なこと
だけど、足に合わない靴を合うようにすることは難しい。
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