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「対面…祈る」不明学生の父、作業見守る

大和晃さんが乗っていたとみられる黄色い車の一部(中央)を慎重に引き上げる警察官や消防隊員ら=熊本県南阿蘇村で2016年8月10日、本社ヘリから野田武撮影

 熊本地震発生から約4カ月。唯一行方不明になっている熊本県阿蘇市の熊本学園大4年、大和晃(ひかる)さん(22)の可能性がある遺体とみられる一部が10日に見つかり、両親は複雑な心境で必死の捜索を見守った。

     地震で崩落した阿蘇大橋(同県南阿蘇村)の下流約400メートルの川岸に埋もれる車体。大和さんが運転していたものとみられ、午前7時40分から県や県警、消防の約80人が引き上げを目指し作業に取りかかった。重機を運び込めないためシャベルで車体周辺の土砂を掘り進める。さらに車の両側にある直径2メートルほどの岩をドリルで穴を開け、内部に電流を流して破砕した。

     午前10時5分ごろ。車体の前方が約1メートル露出し、運転席周辺から着衣のある遺体とみられる一部が見つかった。引き出すのが困難だったため、足場を組み車体にチェーンを巻いて人力でつり上げようとした。

     しかし、川の水や車体を覆った土砂が阻んだ。また、別の岩が土砂の中で引っかかっているとみられ、車体は動かない。午後1時に終える予定だった捜索を延長したが、天候急変が予想され午後4時にこの日の捜索は打ち切られた。

     9日から始まった作業を現場で見守り続ける大和さんの父、卓也さん(58)は「まずはここに晃がいてくれているようで、ひと安心した」。一方で「改めて現実を突きつけられ、すぐに受け入れられない気持ちもある」としつつ「明日はしっかりと晃と対面できることを祈っている」と気丈に語った。【柿崎誠、野呂賢治】

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