財務省が8日発表した2016年上半期(1~6月)の国際収支速報によると、海外との経済取引でどれだけ稼いだかを示す経常収支の黒字額は前年同期比31.3%増の10兆6256億円だった。暦年の半期としては07年下半期(12兆2497億円)以来8年半ぶりの高水準で、08年のリーマン・ショック以降では最大。原油安による輸入額の減少や訪日外国人の増加が貢献した。
経常収支のうち、モノの取引状況を表す貿易収支は2兆3540億円の黒字。原油や液化天然ガス(LNG)の価格が下がって輸入額が17.8%減り、前年同期の赤字からプラスに転換した。