日本への圧力強める=東シナ海、既成事実求め攻勢―中国

時事通信 / 2016年8月7日 18時48分

 【北京時事】「海洋強国」を目指し権益確保を叫ぶ中国が、東シナ海での活動を過激化させている。沖縄県・尖閣諸島周辺に膨大な数の漁船を集め、日中中間線付近のガス田施設には新たにレーダーを設置したことも判明した。南シナ海では造成した人工島の「軍事拠点化」を着々と進める中国。東シナ海でも既成事実を重ね、日本への圧力を強めている。

 中国海軍は1日、東シナ海で東海、北海、南海の3大艦隊が参加する実弾演習を繰り広げた。大規模な海軍の演習は7月に南シナ海でも実施したばかりだ。

 中国が海上での示威行動を強める背景には、南シナ海問題で中国の主張を全面的に退けた仲裁裁判所の判決があるとみられる。判決受け入れを迫る日米などに対し、中国は防戦に回らざるを得ず、中でも日本には「当事国でなく、輝かしくない歴史を持つ。とやかく言う権利はない」(外務省報道官)と、戦争の歴史まで持ち出して厳しく反発した。

 中国の海洋進出を非難する防衛白書、靖国神社参拝を続けてきた稲田朋美防衛相の就任と、中国は安倍政権の対中姿勢に不満を募らせている。 

[時事通信社]

jiji

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