パリ描く日本人画家 赤木曠児郎さんの展覧会

パリ描く日本人画家 赤木曠児郎さんの展覧会
k10010622061_201608050527_201608050528.mp4
パリで50年以上創作活動を続け、フランスの芸術文化勲章を受章した洋画家、赤木曠児郎さんの版画を集めた展覧会がフランスで開かれています。
赤木曠児郎さんは、1960年代にフランスに来て以来、パリの街角や建物などを描き続けている洋画家で、細部まで忠実に描き出す画法が高く評価され、おととし、フランスの芸術文化勲章を受章しました。
展覧会は、フランスのロワール川沿いにある古城、ヴィランドリー城で開かれ、凱旋門やセーヌ川などを描いた赤木さんの作品を版画にした100点が展示されています。
82歳になる赤木さんは、相次ぐテロを受けて非常事態宣言が出されているなかでも毎日街中に出て絵を描き続けていますが、不用意に人混みに近寄らないよう心がけながら創作活動を続けているということです。
訪れた観光客は「パリの美しさの本質が表現されていて日本人の緻密さだからこそできるすばらしい作品だ」と話していました。
今、赤木さんが描いているのは大通りから入った小路の風景で、何気ない街の一角の静かなたたずまいにもパリの魅力があるといいます。
赤木さんは「パリの歴史ある街並みが自分の作品を育ててくれたと思います。パリの街を描くことが私に残された天職であり、この仕事ができるという幸せを感じながら絵を描き続けていきたい」と話していました。