イチロー、地元がい旋　ファンが総立ち祝福

　【マイアミ穐村賢】通算３０００安打を達成したマーリンズのイチロー外野手（４２）は一夜明けた８日、本拠地のマイアミに戻り、ジャイアンツ戦の６回に代打で出場。二ゴロに倒れた。守備には就かなかった。しかし、ファンからは盛大な祝福を受け、記録達成時の用具を米国野球殿堂博物館に寄贈することも決定。イチローフィーバーはしばらく続きそうだ。チームは延長１４回、７−８で敗れた。

　イチローの偉業を本拠のファンも祝福した。イチローが６回２死二塁で代打として登場すると、球場のファンが総立ちで迎える。大型スクリーンには３０００安打を放った時の映像が流され、球場の盛り上がりは最高潮。イチローはヘルメットを取って歓声に応えた。

　「イチローコール」の大合唱が鳴り響く中での打席は二ゴロ。３００１安打目とはならなかったが、三塁ベンチに戻る背番号５１に、またも大きな拍手が送られた。

　試合前には記者会見し、遠征地のデンバーから自宅に戻った午前３時ごろに弓子夫人とチームメートから贈られたワインで祝杯をあげたエピソードなどを披露。記録達成時に使用したユニホームやスパイクなど５点を米国野球殿堂博物館に寄贈することも発表した。

　メジャー１年目の２００１年、新人のシーズン最多安打記録を更新した際にバットの提供を断って後悔した過去に触れ「まだ自分がアメリカでどれくらい記録に関われるか分かっていなかった。後にすごく後悔した。それからは依頼があった時はなるべくできることをしたいという思いが芽生えた」と、快く道具を寄贈した経緯を説明した。

　偉業達成から一夜明け、本拠地では３０００安打を記念したロゴ入りのＴシャツやピンバッジなど数種類が発売。球場を訪れたファンが競うように購入した。