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【広島原爆の日】被爆体験への差別超え、添い遂げた妻の思いを継承 横浜の男性、語り部活動開始 胸ポケットに妻の写真しのばせ

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【広島原爆の日】
被爆体験への差別超え、添い遂げた妻の思いを継承 横浜の男性、語り部活動開始 胸ポケットに妻の写真しのばせ

献花台に花を手向け黙祷する居森公照さん=6日午前、広島市中区の平和記念公園(宮沢宗士郎撮影) 献花台に花を手向け黙祷する居森公照さん=6日午前、広島市中区の平和記念公園(宮沢宗士郎撮影)

 「突然真っ暗になっただけ。(爆発の)音も聞こえず、光も見えなかった」

 校庭に転がる黒こげの児童。熱さをしのぐために飛び込んだ川で、体の横を流れていく無数の死体。清子さんは複数のがんに蝕(むしば)まれながら、惨劇を語り続けた。公照さんは付き添い続け、声の出なくなった清子さんの代わりに体験を話したこともある。清子さんは体験を伝えることが生きる意味だと感じ、公照さんはそれを支えた。清子さんの自宅療養が始まる平成25年までに、証言活動は100回を超えた。

 清子さんから、いくつかの願いを託されていた。ひとつは、死後に清子さんの体を病理解剖し被爆者医療に生かすこと。そして証言活動を引き継ぐこと。公照さんは今年7月、横浜市内の中学校で初めて証言活動を行った。胸ポケットには2人の写真を入れて。「生きている限り、清子と同じ気持ちで伝え続けていく」。そう思ったからだ。

 原爆の日を前に、公照さんは5日、本川小学校で証言活動を行い、児童約400人を前にこう訴えた。

 「爆心地にある学校として核兵器の恐ろしさを伝えて続けてほしい。清子の思いを継いで、平和への願いを発信してほしい」

 

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