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舛添氏批判の議員に「不思議な支出」 政活費公開

 東京都議会(定数127)は10日、2015年度に交付した政務活動費の収支報告書と領収書の写しを公開した。政治資金を巡る舛添要一前知事の公私混同問題を追及した都議にも、疑問が残る支出が見られた。

 自民の所属都議11人は昨年5月13〜17日にインドを視察し、交通費や宿泊費、通訳代など計941万円を計上した。参加した都議のブログなどによると、デリー州首脳らと会談し、舛添氏のメッセージを伝達。ヤマハ発動機の現地工場や国際協力機構(JICA)が運営を支援する学校などを訪ねたという。

 ただ、都の予算で海外視察する場合は都議会のウェブサイトに報告書が載るが、政務活動費を使う場合は掲載義務がなく、具体的な内容は分からない。メンバーには6月の都議会定例会で、舛添氏の海外出張や公私混同を「都政の課題が山積している中、わざわざ(他国の)元首と面会する意義とは何か。外相のまねごとではないか」などと批判した鈴木隆道、島崎義司両都議も含まれていた。

 同じく6月の本会議で舛添氏に「私なる者は滅ぶ」と苦言を呈した自民都議は1月10、23、24、25日だけで計21件の新年会などに参加し計13万5000円を支出した。都議会の基準では、意見交換や情報収集のための会合であれば上限1万円の支出が認められているが、共産や旧民主などは自粛している。

 また、本会議で「知事の海外出張費を情報開示請求したら、黒く塗りつぶされていた」と指摘した「かがやけTokyo」の音喜多(おときた)駿都議は昨年5月〜今年2月、計8回にわたりインターネット上のデータを抽出して分析する調査費として、計97万2000円を支出した。領収書には渋谷区内のビル4階にある「ファクチャー」が支出先と記されていたが、その他の記載と印章部分は個人情報として黒塗りになっていた。

 ファクチャーの所在地のビル4階はワイン輸入会社の事務所が入っており、ビル関係者は「その名前は聞いたこともない」と指摘した。音喜多都議は毎日新聞の取材に「ファクチャーは依頼している個人事業主の活動上の名称。郵送物や書類のやり取りのために個人事業主が事務所の一部を借りていたが、現在は休止している」と説明した。【林田七恵、柳澤一男】

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