東日本大震災や熊本地震で被災した岩手、宮城、福島、熊本の4県は10日、スマートフォン(スマホ)ゲーム「ポケモンGO」を活用した観光集客に乗り出すと発表した。ゲームの開発・運営を手がける米ナイアンティックの日本法人と組み、ポケモンGOと連動させた観光周遊マップを作成したり、イベントを開催したりする計画だ。
ポケモンGOは米ナイアンティックがゲーム企画会社のポケモン、任天堂と共同開発したゲーム。スマホの全地球測位システム(GPS)の位置情報を使い、街中に出没するモンスターを捕まえ、戦わせて遊ぶ。
具体的な事業や実施時期は今後詰めるが、ポケモンを捕まえる道具を手に入れる地点「ポケストップ」や、ポケモン同士を戦わせる「ジム」を、4県に新たに設けるなどして、観光客を呼び込み、復興を後押しする。
ゲームと連動した周遊マップの作成のほか、クーポンなども作り、被災地で食事や土産を購入してもらえる仕組みを検討する。岩手県では今年開催する国体に合わせ、ゲームと連動した沿岸のバスツアーも検討するという。
10日午前、東京都内で記者会見した宮城県の村井嘉浩知事は「若年層に人気の高いポケモンGOとの連携に取り組み、被災地の今を来て、見て、感じてほしい」とあいさつした。同席した日本法人、ナイアンティックの村井説人社長も「ゲームを通じて被災地の人とのコミュニケーションが促される」と語った。