【ワシントン=川合智之】米国務省のトルドー報道部長は8日の記者会見で、天皇陛下がビデオメッセージで「生前退位」の意向を示唆されたことについて「長年の強力な日米関係構築への貢献に深く感謝する」と述べた。
米CNNテレビは、天皇陛下が国民に直接語りかけるメッセージを「異例」とし、繁華街の屋外大型スクリーンで天皇陛下のビデオメッセージが放映される様子を報じた。天皇陛下の過去の被災地慰問の映像なども流しながら、日本で長期にわたり天皇の生前退位がなかったこと、過去には女性天皇の容認などが議論されたことを紹介した。
米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は天皇陛下が「平和主義を実現した戦後日本を象徴している」と指摘。同時に、日本を「伝統を重んじる非常に保守的な国」と評し、仮に天皇陛下が生前退位すれば「第2次世界大戦以降の君主制で最大の変化になる」とした。