京都橘高もアシスト、サッカー場整備 京都、伏見桃山城運動公園
京都市は9日の市議会くらし環境委員会で、伏見区の旧伏見桃山城キャッスルランド第3駐車場について、スポーツ施設を整備して活用する方針を明らかにした。サッカー強豪の高校を運営する近くの京都橘学園(山科区)が、自費でサッカーグラウンドに整備する構想を示しており、市はこの提案を軸に、公募手続きで最終決定する方針。
伏見桃山城キャッスルランドは2003年に閉園した。京都市は、一帯の土地を所有する近鉄不動産から、第3駐車場を除いた約8万6千平方メートルを34年まで無償で借り、多目的グラウンドや野球場のある運動公園として運営管理している。
一方、同社は直接所有する第3駐車場(約1万400平方メートル)について、太陽光発電施設を整備する方針を14年ごろから市へ通知した。これを受けて市は、隣接する運動公園の一部(9200平方メートル)と合わせ、この土地を市が借りた上、民間事業者の負担でスポーツ施設を整備することを提案し、同社と合意したという。
委員会で市は、京都橘学園が年間賃借料920万円や、3~6億円を要する整備費を負担し、中・高部活動のサッカーグラウンドとして整備した上、有料で市民にも開放する構想を示していることを紹介した。ただ、市議からは「周辺に住宅地があり、騒音が発生する」「民間同士の契約でやればいいことだ」との異論も出た。
市は近く公募手続きに入り、年内にも整備を担う事業者を決める方針。応募を予定する京都橘学園法人事務局は「受注できれば、市内には数少ない人口芝やナイター設備を備えた施設を造りたい。市民のためにグラウンドも開放したい」としている。
【 2016年08月09日 23時00分 】